アルルの「リュマ・アルル(Luma Arles)」に行くべき理由

フランク・ゲーリーが設計した特徴的な建物に、それを取り囲むアトリエ・パーク(Parc des Ateliers)。2021年にオープン予定のLUMA財団の文化複合施設「リュマ・アルル(Luma Arles)」は、古代都市風のモダンな集いの場、話題の発信地となっています。リュマ・アルルで散策を楽しみ、学び、考え、驚きに身を任せに出かけてみてはいかがでしょう。

大胆な建築

灯台か?金属の樹木か?はたまた縦になった大型船か? フランク・ゲーリーが創りあげた彫刻ビルは、金属でできた波打つ多面体の4つの塔を擡げ、それらの塔が石の色をした大黒柱に支えられています。アメリカ人建築家ゲーリーは、アルピーユ山脈の急斜面、ボー・ド・プロヴァンス岩々がおりなす夢幻の光景、そして、ゴッホの筆づかいにインスピレーションを受けました。ステンレスのブロックは光の変化を捉え、ガラス窓がはめ込まれたいくつもの断層は、高さを変えて組み合わさっています。1階部分を覆う直径54 mのガラスの円形建築は、フランスでもっとも美しいローマ時代の遺跡のひとつ、アルルの円形闘技場を彷彿させます。

アルルの新たなビュースポット

9階のテラスからは、古都アルルと蛇行するローヌ川、カマルグとクロー平原、アルピーユ山脈にモンマジュール修道院までを望む絶景がひらけています。フランク・ゲーリーが設計した高さ56mのリソースビル(le Bâtiment Ressource)はまた、さまざまな形態のアート(食のアートも含む)に捧げられた、体験と探求の場となっています。アトリエ・パークと繋がるメイン・エントランスのある1階には、複数の展示スペースがせり出しており、世界規模のイベントを受け入られるようになっています。

最先端の展覧会

リュマ財団は2004年以降、視覚芸術の分野の創作を支援しており、環境・文化・教育・人権をテーマに企画を設けています。アトリエ・パークの6つの建物のうち、グランド・ホール(Grande Halle)、フォルジュ(Forges)、そしてメカニック・ジェネラル(Mécanique Générale)では、一年中イベントを開催して人びとを迎えています。また、夏季には「アルル国際フォトフェスティバル」が行なわれます。レストラン「レフェクトワール(Réfectoire)」と書店「オフ・ポイント(Off-Print)」もまた、リュマ・アルルのプロジェクトの一部をなしています。

アリスカンを散策

リュマ・アルルからほど近く、ミニーム通りを挟んで反対側には、クラポンヌ運河に沿ってアリスカン墓地が広がっています。かつては非キリスト教徒の墓地であり、のちにはキリスト教徒の墓地となりました。墓地の端、アウレリア街道沿いにはサン・オノラ教会がそびえます。ゴッホ、ゴーギャンをはじめとする画家たちが描いた、石棺の縁取る木立の道は、なんとも言えないロマンチシズムを醸しています。環境デザイナー、バス・スメッツがアトリエ・パーク内に手がけた庭園が、一面の緑に生い茂るまでの間、アリスカンに行けば木陰に葉むら、涼気を得られます。

新しくなった国立高等写真学校

フランク・ゲーリーが手がけたリソースビルの足元に、国立高等写真学校の華やかな建物が竣工しました。長さ120mの平らなカンチレバー屋根にガラス張りの展示室を備え、じっと見とれずにはいられないこの建物は、建築家マルク・バラニの設計によるもの。写真家たちがここに来れば、カメラに収めたくなる被写体を見つけることでしょう。世界の写真をリードするアルル国際フォトフェスティバルが1969年に創設されてからというもの、アルルは感動を呼び起こす町として期待を集めているのです。

さらに詳しく
LUMA財団公式サイト (外部リンク) (フランス語)
アルル観光局公式サイト (外部リンク) (フランス語)
プロヴァンス公式サイト (外部リンク) (フランス語)