ラベンダーのはちみつ、お花畑から美味しいスイーツへ

7月、アルプ・ド・オート・プロヴァンス県のヴァロンソルValensole高原では、ラヴァンダン畑一面に花が咲き誇り、訪れる人々とミツバチたちに幸せをもたらします。
現地で、上質なラベンダーのはちみつを作っている養蜂家のローラン・ムレ氏にお会いしました。

色鮮やかなラベンダー畑

アルプ・ド・オート・プロヴァンス県のヴァロンソル高原に、紫色のうねりが色と香りの大海原を描きます。マノスクの東、強烈な青色のサント・クロワSainte-Croix湖を見下ろす標高600メートルのこの土地では、ラバンディンの栽培がさかんです。ラバンディンとは、コモンラベンダーとスパイクラベンダーの交配種。このラバンディンは、化粧品の研究に重宝され、また高原の養蜂場のミツバチたちに大人気です。

流蜜のとき

花の開花は6月末に始まり、1か月近く咲いています。7月、ミツバチたちの羽音はセミの鳴き声とほとんど変わらないくらいの音量です。働きバチが花蜜を吸い、畑の周辺にある設置された巣箱に持ち帰るのはこの時期です。流蜜と呼ばれる、貴重な収穫期です。1穂あたり120近くの花がつきますから、とれる蜜の量は膨大です。ミツバチは巣箱の周りを最大3キロ飛ぶことができます。

流蜜のとき

花の開花は6月末に始まり、1か月近く咲いています。7月、ミツバチたちの羽音はセミの鳴き声とほとんど変わらないくらいの音量です。働きバチが花蜜を吸い、畑の周辺にある設置された巣箱に持ち帰るのはこの時期です。流蜜と呼ばれる、貴重な収穫期です。1穂あたり120近くの花がつきますから、とれる蜜の量は膨大です。ミツバチは巣箱の周りを最大3キロ飛ぶことができます。

完全防備の下での収穫

開花が終わり、ミツバチが花蜜をいっぱい集めると、ローラン・ムレ氏は、採蜜のために巣箱に追加された上段のフレームを引き出します。下段にたまった蜜の残りは、蜂の群れを育てます。この繊細な作業を行うために養蜂家は、注意深く防備をした上でさらに、小枝ととがった松葉をつけた薫煙器でミツバチを遠ざけます。

蜂蜜いっぱいの蜜巣

ミツバチは、働きバチが風を送って水分を18%まで下げ、花蜜を蜂蜜に変えました。ふたで密封し、完熟蜂蜜のできあがりです。

蜂蜜いっぱいの蜜巣

ミツバチは、働きバチが風を送って水分を18%まで下げ、花蜜を蜂蜜に変えました。ふたで密封し、完熟蜂蜜のできあがりです。

家族の歴史

1930年から、モレ家は父から子へ世代をまたぎ、この地方の’蜂蜜の都‘リエズRiezの養蜂家です。ローランは300近くの巣箱を持ち、真夏に二人一組で約3週間をかけて採蜜を行います。巣箱ひとつで4~20キロの蜂蜜ができますが、その量は気温の低さや乾燥に非常に影響を受けます。巣箱の枠組みだけで、最大3キロもの重さがあるのですよ!

ミツバチからの贈り物

ジオノ(Giono、プロヴァンス地方出身の作家)のおひざ元、モンドゥニエMontdenier山塊を背景に、ローラン・ムレ氏は自然の香りにたっぷり浸ることのできる採蜜時期がお気に入りです。彼はラベンダー(より正確にはラバンディン)の蜜でいっぱいになった、より濃い色の巣房を観察するのが好きなのです。より明るい巣房には、ガリッグ(地中海地方の石灰質の乾燥地帯)に咲く他の花から採れた蜜が入っています。この上質な甘い蜜を味わうため巣蜜に指をつっこむ喜びは、何ものにも変えがたいものです。

ミツバチからの贈り物

ジオノ(Giono、プロヴァンス地方出身の作家)のおひざ元、モンドゥニエMontdenier山塊を背景に、ローラン・ムレ氏は自然の香りにたっぷり浸ることのできる採蜜時期がお気に入りです。彼はラベンダー(より正確にはラバンディン)の蜜でいっぱいになった、より濃い色の巣房を観察するのが好きなのです。より明るい巣房には、ガリッグ(地中海地方の石灰質の乾燥地帯)に咲く他の花から採れた蜜が入っています。この上質な甘い蜜を味わうため巣蜜に指をつっこむ喜びは、何ものにも変えがたいものです。

採蜜倉で

ローラン・ムレ氏はアトリエで、蒸気で熱したナイフを使って巣房の各フレームの蜜蓋を切り取る作業を始めます。この道具のおかげで、とても正確に切り取って、ラベンダーの蜜がたまったフレームを特定することができます。その後、フレームを電気抽出器の上に数分置き、甘い液体を採取します。そしてこれを‘蜂蜜熟成’装置に移し、1週間かけて上澄みを移し取ります。

蜜蝋の使い道

巣箱から作られるのは、蜂蜜だけではありません。最も古い木製フレームの巣蜂にできた蜜蝋は、香水工場でエキスを固定させるためにリサイクルされます。蓋からとれた蜜蝋は、加工してろうそくの製造や新しいフレームの結着剤に使われます。

琥珀色の甘さ

1週間の熟成の間に、蜜蝋の塊や花粉、その他の不純物が取り除かれた後、ラベンダーの蜂蜜は大きなステンレスタンクに保管されます。澄んだ明るい色と豊富に含まれるショ糖が特徴です。繊細で甘い味わいの蜂蜜は、料理にもよく合います。カモの胸肉との相性は抜群ですし、モンテリマールのヌガーの中心的材料の一つです。

スプーンで

ラベンダーのはちみつとそれ以外のはちみつの区別は素人でも簡単にできるでしょう。スプーンでひと口、ガリッグの他の花からつくられたはちみつに比べて、より複雑な風味があること、でもラベンダーの味はしないことがわかります。ヴァロンソル高原に広がる薄紫色の刺繍のような景色を堪能した来訪者にとって、このはちみつの瓶は、旅行から持ち帰る生きた風景の一つなのです。

サント・クロワ・ドュ・ヴェルドンへの道沿いの、太陽が燦々と降り注ぐラヴァンダン畑の真ん中に、ローラン・ムレ氏はプロヴァンスの土地の産物の販売所を設置しました。ラベンダー蜂蜜はもちろんのこと蜂蜜酢と蜂蜜酒、ヌガー、オリーブオイルなど、彼がいずれも丹精込めて作った製品が並んでいます。

さらに詳しく
ローラン・ムレ氏のラベンダーのはちみつは、6月から9月にかけて、route de Sainte-Croix-du-Verdon, 04500 Riezの屋外売店で購入可能です。
公式サイト (外部リンク)
ラベンダー街道について(公式サイト) (外部リンク)
プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地方観光局公式サイト (外部リンク)

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