「エミリー、パリへ行く」のロケ地をめぐる、魅惑のそぞろ歩き

Netflixで配信されているドラマ「エミリー、パリへ行く」には、パリの最高に美しい名所や地区がいくつか登場します。そのため、アメリカンガール、エミリーの冒険物語を追えば、レストランから美術館まで、パリの魅惑のそぞろ歩きも楽しめます。さあ、一緒にエミリーの足跡をたどりましょう...。

カルチェ・ラタンで暮らす

パリにやってきたエミリーがスーツケースとともにタクシーから降り立ったのは、パリ5区にあるカルチェ・ラタンの中心部――より正確にいえば、小粋なエストラパード広場Place de l’Estrapadeです。小さな噴水、オスマン様式の建物、エミリーがパン・オ・ショコラを買ってその美味しさに感動するベーカリー「ブーランジュリー・モデルヌBoulangerie Moderne」(モデルヌ=現代的という店名とは裏腹に、レトロな外観)、エミリーが友だちと親しくなるカフェ(カフェ・ド・ラ・ヌーヴェル・メリーCafé de la Nouvelle Mairie)、友人ガブリエルが働いている赤い店構えのレストランなど、すべてはドラマで描かれているとおり。とはいえ、実際にはレストランの名前は「レ・ドゥー・コンペールLes Deux Compères」ではなく「テラ・ネラTerra Nera」で、そこで食べられるのはレアのステーキではなく、イタリアンパスタです!

ドラマの背景として、エストラパード広場以外にもこの地区のいくつかの超有名スポットが使われています(エミリーがジョギングをするリュクサンブール公園Jardin du LuxembourgやパンテオンPanthéonなど)。パンテオンでは丸天井の下でフレスコ画や彫像のほか、地球の自転を証明するフーコーの巨大な振り子を見ることができます。また地下の納骨堂には、ヴォルテール、ヴィクトル・ユーゴー、シモーヌ・ヴェイユなどフランスの偉人たちの墓所が設けられています。

パリの歴史の趣に浸る

ドラマでアピールされるように、アブルヴォワール通りRue de l'Abreuvoirが本当にパリでいちばん美しい通りかどうかはわかりません。とはいえ、いずれにせよ、モンマルトルの丘へとのぼるこの道が魅力にあふれているのは間違いありません。歌手ダリダの胸像が置かれているダリダ広場Place Dalida からスタートして石畳の道を歩き、サクレ・クール寺院Basilique du Sacré-Cœurの丸屋根をバックに、ツタの絡まる建物を見てまわりましょう。途中、エミリーにならってカフェ「ラ・メゾン・ローズLa Maison Rose」でひと休みするのもお忘れなく。

ラ・メゾン・ローズLa Maison Rose (外部リンク)

サン・ジェルマン・デ・プレで恋に落ちる

パリ6区、サン・ジェルマン・デ・プレにある「カフェ・ド・フロールCafé de Flore」は、かつてサルトルとボーヴォワールが足繁く通った店で、現在はデートスポットになっています。というわけで、エミリーがこのカフェでイケメンだけれどスノッブなトマと出会うのも不思議ではありません。サン・ジェルマン・デ・プレにはこのほかにも、「レ・ドゥー・マゴLes Deux Magots」、「シェ・カステルChez Castel」、「ブラッスリー・リップBrasserie Lipp」などこの地区の名声を高めている伝説の店があります。

カフェ・ド・フロールCafé de Flore (外部リンク)

美術館で学ぶ

エミリーの足跡を追う散策では、美術館めぐりは観光の定番コースをたどりません。まず向かうのはシャイヨ宮Palais de Chaillot。ここで人類博物館Musée de l'Hommeのコレクションを見学したあと、「カフェ・ド・ロムCafé de l'Homme」に立ち寄ります。ここはエミリーが参加した香水「ド・ルール」の発売記念パーティーが開かれた場所。ここから眺めるエッフェル塔は素晴らしいのひと言です!

パリのもう一方の端、ベルシー地区の近くにあるアール・フォラン美術館Musée des Arts Forainsのメリーゴーランドは、ドラマの中で、ベル・エポック期に飛び込むクレージーな夜のめくるめくトリップの舞台装置になりました。また「アトリエ・デ・リュミエールAtelier des Lumières」は、鋳物工場を再利用したデジタルアートの文化施設で、かつて鉄を溶かしていたこの場所がエミリーの心を溶かします。モネ、ルノワール、シャガールの作品を床から天井まで映し出すこの施設で、驚きの没入体験を楽しみましょう。

最後に訪れるのは、セーヌ河岸にあるパリ造幣局Monnaie de Paris。この新古典様式の建物はドラマの中で、オークションとファッションショーの舞台として使われています。パリ造幣局では主に硬貨を造っており、メダルのコレクションを展示している11コンティ博物館Musée du 11 Contiを併設しています。また、3つ星レストラン「ギ・サヴォアGuy Savoy」が存在感を放っています。

カフェ・ド・ロムCafé de l'Homme (外部リンク)
アール・フォラン美術館Musée des Arts Forains (外部リンク)
アトリエ・デ・リュミエールAtelier des Lumières (外部リンク)
パリ造幣局Monnaie de Paris (外部リンク)

オペラ座で踊る

エミリーがボーイフレンドのトマを誘ったパーティーの会場となったのが、オペラ座ガルニエ宮Opéra Garnier。2020年は残念ながらここで「白鳥の湖」は観られませんでしたが、通常であれば、マルク・シャガールの絵で飾られた丸天井の下で、バレエやオペラなどが数多く上演されています。内部は見学可能で(フリー見学、あるいはガイト付きツアー)、壮麗なベルベット、化粧漆喰、金箔装飾などを鑑賞できます。大階段のカーブ部や大理石を使ったホール、豪華な装飾を施された壮麗なグラン・ホワイエで、パリを象徴するこの場所に住んでいると噂される伝説の怪人に出会うかも...。

オペラ座ガルニエ宮Opéra Garnier (外部リンク)

ほかにも...

  • アレクサンドル3世橋Pont Alexandre III:ただし、香水「ド・ルール」の広告を真似て、裸で歩いてはいけません!
  • ヴィクトワール広場Place des Victoires:エミリーはルイ14世の騎馬像がそそり立つこの優雅な広場を歩いているときに、ショッピングをしていた彼女のボス、シルヴィーに出くわします。
  • ル・フロール・アン・リルLe Flore en l'île:エミリーが休憩をとっていたサン・ルイ島にあるこのカフェのテラスでは、ノートルダム大聖堂を眺めながらベルティヨンBerthillonのアイスクリームを味わいましょう。
  • レオポール・セダール・サンゴール橋Passerelle Léopold-Sédar-Senghor:エミリーが歩いたこの斬新なデザインのこの橋は、チュイルリー公園Jardin des Tuileriesとオルセー美術館Musée d'Orsayを結ぶ遊歩橋です。
  • サン・マルタン運河Canal Saint-Martin:エミリーは夜、ボーイフレンドのトマ、ガブリエル、カミーユとともににぎやかな運河沿いの道をそぞろ歩きます。