グラン・パレ、ヴィルモット氏による仮設施設のデザイン発表

2021年の初めから2024年オリンピック・パラリンピックの終了後まで、エッフェル塔のふもとに「グラン・パレ・エフェメール」(仮設グラン・パレ)がオープンします。デザインはヴィルモット&アソシエ建築事務所が担当しました。グラン・パレの改装工事中、通常グラン・パレでおこなわれるイベントはこの施設で開催されます。

改装期間中もグラン・パレはパリの文化、イベント、スポーツシーンから姿を消すことはありません。グラン・パレはイノベーションと建築、デザインを一体化させる大規模改装のため、2020年夏から2024年秋まで閉館しますが、エッフェル塔の足元に広がるシャン・ド・マルス公園に仮設される「グラン・パレ・エフェメール」と名づけられた10 000m2の仮設施設にその機能を移します。2024年のリニューアルオープンまでの間も、パリは芸術と文化の都であり続けるのです。

フランス国立美術館連合、グラン・パレおよび2024年パリオリンピック・パラリンピック組織委員会が計画するグラン・パレ・エフェメールは、4年間にわたり、通常グラン・パレのガラス天井の下で催されるFIAC(国際現代アート見本市)やエルメス主催の馬術大会 「ソー・エルメス」、シャネルのファッションショーなど、アートやモード、スポーツイベントの会場となります。また、フランス国立美術館連合とグラン・パレの企画による文化・芸術イベントも開催される予定です。

2024年パリオリンピック会場としても利用されるグラン・パレ・エフェメール

2024年夏の改修工事終了後、グラン・パレでは2024年パリオリンピックのフェンシングとテコンドーの試合がおこなわれます。グラン・パレ・エフェメールは柔道とレスリングの試合会場となります。

シャン・ド・マルス公園のジョッフル広場に建てられるグラン・パレ・エフェメールは、エッフェル塔に隣接するこの場所の歴史に新たな1ページを刻みます。この場所では、19世紀から20世紀はじめにかけて何度も万国博覧会が開催されました。建築様式の面では、2つのアーチ型天井からなるカーブのついた屋根は、この栄誉ある場所に完璧に溶け込むものになっています。

シンプルで環境に配慮した模範的建築

フランス国立美術館連合とグラン・パレ、2024年パリオリンピック・パラリンピック組織委員会は、グラン・パレ・エフェメールをシンプルで環境に配慮した模範的な建築プロジェクトとすることを望みました。来場者は、国際的なイベントや、グラン・パレ・エフェメールの建築やコンセプトを通して、同時代の文化・環境・スポーツに対する情熱を発見することでしょう。