「エミリー、パリへ行く」シーズン2撮影地 サン・トロペのすべて

NETFLIXの人気ドラマシリーズ「エミリー、パリへ行く」のシーズン2が公開されました。パリの魅力的な風景と共にフランス旅行の気分が味わえるということで世界中を魅了した「エミリー、パリへ行く」ですが、シーズン2では前回のシーズンに引き続きパリの美しいスポットが登場するのはもちろんのこと、それだけでなく地中海沿岸のフランス南部地域コート・ダジュールが登場しています!
本記事では、シーズン2に登場する都市のうち、南フランス都市サン・トロペについて詳しくご紹介します。

サン・トロペ?サン・トロプ?

エレガントで豪華な魅力を持ったサントロペは、フランス人たちに「サントロプ(Saint-Trop’)」という愛称と呼ばれています。サントロペはフランス人だけでなく、世界的なセレブリや億万長者が愛する休養地としてもよく知られています。レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、テイラー・スウィフト、ジネディーヌ・ジダンなど、名前を聞くだけでも華やかなスターが集まる場所です。先日、ヨットの上で二人きりのデートを楽しんだベン・アフレックとジェニファー・ロペスの姿が捉えられたのも、ここ、サン・トロペでした。

サン・トロペの始まり

漁師たちが多く住む小さな港町であったサン・トロペが観光名所として位置づけられたのは、1892年ここを訪れた画家ポール・シニャックのおかげです。ポール・シニャックはサン・トロペに「ラ・ユーヌ(La Hune)」という名の家を購入し、アトリエに改築しました。その後、彼はマティスやマルケなどの画家と交流を深めながら、画風を発展させていきました。

芸術家が愛した都市

ますます多くの芸術家や作家がサン・トロペを訪れるようになり、ここは彼らの出会いの場となりました。フランス人が「狂乱の時代」と呼ぶ1920~1930年代、小説家コレットもサン・トロペにて「ラ・トレイユ・ムスカット(la Treille Muscate)」と名付けた家を建て、多くの作品を完成しました。他にも俳優エロール・フリン、小説家ヘンリー・ミラーやジョセフ・ケッセル、作家兼映画監督のジャン・コクトーなど各階層の有名人がサン・トロペを訪れました。

様々な映画の壁紙

サン・トロペは1960年代になると、訪れるべき観光スポットとして注目され始めました。1956年、ブリジット・バルドー主演映画『素直な悪女(Et Dieu… créa la femme)』の撮影地としてサン・トロペが選ばれ、今の観光的人気につながりました。ブリジット・バルドーは1958年、サン・トロペに大邸宅「ラ・マドラグ(La Madrague)」を購入して居住し、サン・トロペのアイコン的な存在となりました。以後、アラン・ドロンとロミー・シュナイダーが主演を務めた1968年作『太陽が知っている La piscine』、映画シリーズ『ルイ・ド・フュネスのサントロペ(Le Gendarme de Saint-Tropez)』など数々の作品がサン・トロペで誕生しました。

私のサン・トロペのおすすめスポット

本記事の筆者であるフランス観光開発機構 韓国事務所代表コリーヌ・フルキエ氏が「ぜひ訪れるべき観光地」として挙げる最も愛情のある都市の一つがサン・トロぺ。ここから先は、コリーヌによるサン・トロぺのおすすめスポットをご紹介します。

1. 伝統的なマルシェ(市場)

プロヴァンスのライフスタイルをいっぱい感じるリス広場(Place des Lices)の伝統的なマルシェも良いですが、私は毎日開かれるエルブ広場(Place aux Herbes)のマルシェを楽しんでいます。
エルブ広場のマルシェに行く場合は、数え切れないほどの種類のチーズを販売するチーズ市場(fromagerie du marché)にぜひ立ち寄ることをお勧めします。目と口が同時に喜ぶ経験をすることになるでしょう。

チーズ市場La « fromagerie du marché »
住所: 16, Place aux Herbes, Saint Tropez

2. カフェテラスで楽しむオーシャンビュー

面積は小さいけれど、いつも大都市に劣らず多彩な魅力を誇るサン・トロペは、年間を通して世界中のヨットが集まっています。私は港に位置するカフェ「セネキエSénéquier」の広々とした赤いテラスに座り、ヨットでいっぱいの素晴らしいオーシャンビューを鑑賞するのが大好きです。ここに座ると、まるで映画の中の主人公になった感じがするからです。

Sénéquier - Bar - restaurant-brasserie
住所:29 Quai Jean Jaurès
https://www.senequier.com/ (外部リンク)

3. 夏季限定のシャネルブティック

サン・トロペのシャネル・ブティックは、有名なヘアデザイナーのアレクサンドル・ドゥ・パリの旧ヴィラ内に位置しています。別荘内にあるプールがユニークな雰囲気を醸し出します。毎年変わるシャネルブティックのインテリアももう一つの見どころです。サン・トロペにお越しの場合は、ぜひブティック内部を見学することをおすすめします。

Chanel Saint-Tropez
住所:1 Av。Général Leclerc, 83990 Saint-Tropez

4. リス広場(Place des Lices)

伝統的なマルシェが開かれるリス広場は、シャネルのファッションショー「クロワジエール(croisière)」のランウェイに変身したこともありました。また、ここはフランスの伝統的なスポーツであるペタンクを楽しむ人々でいっぱいです。広場で金属のボールを投げて遊んでいる人がいたら、しばらく見学するのもいいと思います。

フランス人に愛されているコメディ映画シリーズ「ルイ・ド・フュネスのサントロペ」の舞台もまさにここ、リス広場です。「ルイ・ド・フュネスのサントロペ」は、多くのフランス国民を笑わせ、鮮やかな子供の頃の思い出や、幸せな記憶を思い出させる特別な作品です。この映画の主演を務めるルイ・ド・フュネス(Louis de Funès)は、私の家族が一番好きな俳優でもあります。

「ルイ・ド・フュネスのサントロペ」の建物が今は博物館になったという事実はあまり知られていないようです。今日、ここは憲兵隊の歴史だけでなく、映画の歴史も保存する場所として生まれ変わりました。先に紹介した映画『素直な悪女、1956』と『太陽が知っている、1968』の主演女優ロミー・シュナイダーとブリジット・バルドーの撮影当時の姿をこの博物館でまた見ることができます。私の子供時代をいっぱい満たした「ルイ・ド・フュネスのサントロペ」シリーズの思い出の資料もここで見つけることができます。

Musée de la Gendarmerie et du Cinéma
住所: 2, place Blanqui, Saint-Tropez

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