レイモン・サヴィニャックの足跡を辿る

レイモン・サヴィニャックは、戦後のポスターアート界に革命をもたらした、フランスで最も有名なポスター画家のひとりです。

レイモン・サヴィニャック

レイモン・サヴィニャック(1907-2002)は、戦後のポスターアート界に革命をもたらした、フランスで最も有名なポスター画家のひとりです。600作品以上の広告ポスターを生み出し、代表的な作品は現代まで残っています。詩的かつ簡潔な表現、愉快なユーモアに満ちた彼の作品は、ポスター史に大きな足跡を残しました。
サヴィニャックによると、ポスターとは道ゆく人々の注目を引くためのものであるべきで、彼は「人々を仰天させ、共感を呼び、記憶に残る」表現スタイルを、常に探求していました。彼の全ての作品を通して、ごく単純化した絵柄、インパクトの強いアイデア、散りばめられたユーモア、そして何よりも、伝えるべきことを単刀直入に伝えるという基本的な表現スタイルが貫かれています。
1979年、サヴィニャックは幼少期からよく訪れていた海辺のリゾート、トゥルーヴィル・シュル・メールに永住することを決めました。1987年には、街の美術館に自らの約250点におよぶポスター作品と8点の原画を寄付しました。さらには、街から紋章デザインの基本計画を依頼され、彼のデザインが後に正式な街の紋章として採用されました。

歴史ある海辺のリゾート地、トルーヴィル・シュル・メール

くつろぎと活気にあふれた海辺のリゾート、トゥルーヴィルは、19世紀末にベル・エポック初期の雰囲気を体現する海辺の保養地として開発され、人気を博しました。小説家ギュスターヴ・フロベールや、画家のウジェーヌ・ブーダンといった、名だたる芸術家らが好んで訪れたといいます。作家のデュマ、画家のモネやコローも、この街の海辺の雰囲気に着想を得ました。

トルーヴィル・シュル・メールのサヴィニャックゆかりの地を巡る

レイモン・サヴィニャックが死去した2002年以降、十数枚にわたる彼のポスター作品の複製が、街の壁に描かれました。「ポスターは、街路に貼られてこそ、その真価を発揮します。ポスターが自分を最も表現できるのは街路なのです。」と彼は生前語っていました。サヴィニャックのポスターを廻る散歩コース「サヴィニャックの足跡めぐり」を辿って、画家ゆかりの地を訪ねるのはいかがでしょう。

「サヴィニャック遊歩道」 トゥルーヴィルの街のノルマンディー海岸沿いに、「プランシュ」と名付けられた最初の遊歩道ができたのは、1867年のことです。2001年9月、まだサヴィニャックが存命であった頃、彼の作品に敬意を表して、この遊歩道は「サヴィニャック遊歩道」と改名されました。以後この遊歩道には、サヴィニャックが街のために描いたポスターのうち代表的な作品の複製が野外展示されており、歩行者が自由に鑑賞することができます。

ヴィラ・モンテベロ美術館 ヴィラ・モンテベロ美術館は、海岸の街に建つ芸術と歴史の美術館です。所蔵コレクションは初期ロマン派画家から20世紀の芸術家までの作品を中心に構成されています。もちろん、サヴィニャックの作品もその中に多数含まれます。

トルーヴィル・シュル・メールのおすすめスポット

>魚市場で海の幸を堪能する

1992年に歴史的建造物に指定された、街のシンボルでもある魚市場では、鮮魚店が、ホタテ、サバ、舌平目、エビなど、その日の新鮮な魚介類を毎日販売しています。
また、家族経営で現在の店主で6代目となる、1887年創業の老舗鮮魚店「ピレ・セテール」では、新鮮な海の幸をその場で頂くことができます。とりわけお店自慢の「ジャネット風の魚のスープ」は、1960年代に、祖母ジャネットさんが得意客のために大鍋で作ったレシピとのこと。現在でも店の定番メニューのひとつです。

>海上のクルーズを楽しむ

トゥルーヴィルからクルーズ船「ガルフストリームII(Gulfstream II)」で出航するクルーズでは、沖合から海岸線の景観をゆっくり眺める30分のコースと、海を横切ってル・アーヴルの街まで航走するコースを楽しむことができます。船の出航時間は、潮の干満によって決まり、満潮をはさんで前後3時間にトルーヴィルを出発します。

>カジノの豪華な雰囲気の中で食べて、踊って、遊ぶ

トゥルーヴィルの街にある「カジノ・バリエール」は、スロットマシン、ゲームマシン、テーブルゲームなどに加え、バーやレストラン、ナイトクラブ、ディナーショーなど、幅広いアクティビティやエンターテイメントを取り揃えています。

>スパでリラックスする

「キュール・マリン」は、タラソテラピー、スパ、美容ケアが揃ったリラクゼーション施設です。33もの施術室、温海水プール付きフィットネスエリア、スチームサウナ、休憩室、フィットネスルーム、ソラリウム(日光浴場)と設備の充実度はお墨付き。ケアメニューは、マッサージ、モデラージュ、ビューティー、フェイシャル、ボディなどの幅広い選択肢から、好きなように組み合わせることができます。5つ星ホテルに併設しており、ホテルでは103客室を用意しています。また、テラスから海の景色が望めるバー、「ル・バー・ウジェーヌ」と、美食で名高いレストラン「le 1912」をご利用いただけます。

>トゥック川を渡って、ドーヴィルの街を訪ねる

隣り合う2つの街、ドーヴィルとトゥルーヴィルは橋でつながっており、橋を渡ればすぐに行き来することができますが、あえて波止場やトゥック川に沿って歩いてカジノまで行くことも可能です。干潮時には、人々がこれ幸いと貝の採集をするのを横目に見ながら、整備された架橋を徒歩で渡れます。橋の通行料は0.5ユーロです。満潮時には、トゥルーヴィル-ドーヴィル間を航行するクルーズ船を利用してください。乗船料金は1.20ユーロです。