何と素晴らしいコク ! シノン

シノンのワインは、赤、白、ロゼがあります。赤はやわらかくコクがあります。色合いは紫がかった赤で、チェリー、ラズベリーといった赤色果実やブラックチェリー、カシスなどの黒色果実のコンポートを思わせる香りが広がり、前菜からチーズ、デザートまであらゆる料理に合わせられます。

年間の生産量1500万本、2300ヘクタールのブドウ畑、26のコミューン、 赤ワインが85%を占める…  これらの数字からAOCシノンのワインがヴァル・ド・ロワールの中でも一線を画していることがわかります。

シノンはトゥールの南西にあり、ブドウ畑はロワール川やヴィエンヌ川をのぞむ石灰岩の丘や、粘土質の台地に広がっています。この土壌の違いによって生産されるワインも大きく異なります。石灰質の土壌で栽培されるブドウからは、長期保存可能なしっかりしたコクのあるワインができます。それに対して砂や砂利の軽い土壌で育ったブドウのワインは、やわらかく口当たりがまろやかです。この違いはブドウ品種のカベルネ・フランによるところも大きいのです。単一品種ですが多形性で、さまざまな土壌に適応できるのです。

シノンのワインは、赤、白、ロゼがあります。赤はやわらかくコクがあります。色合いは紫がかった赤で、チェリー、ラズベリーといった赤色果実やブラックチェリー、カシスなどの黒色果実のコンポートを思わせる香りが広がり、前菜からチーズ、デザートまであらゆる料理に合わせられます。シノンの白は全生産量の3% 、このアペラシオンの173の生産者のうち44 軒だけで作られています。フローラル感、ミネラル感があり、爽やかな味わいで、柑橘系の香りがします。シノンのロゼはバラ、赤色果実、グレープフルーツのアロマがあり、食前酒として高く評価されています。ロゼの人気は高まっており、AOCシノンの全生産量の12% を占めるようになっています。

シノンで有名なのはワインだけではありません。ここには王の暮らした城が残り、ガロ・ロマン時代にさかのぼる歴史があり、シノンの知名度を高めるのに大きく貢献した作家フランソワ・ラブレーもいます。ラブレーは16世紀の人間主義の作家で、小説『ガルガンチュア』と『パンタグリュエル』、そして彼の「よく食べる」と「よく生きる」という考え方で知られています。シノンのワインがこれほど愛されるのは、そこに人と人を結びつける人間主義というユニークな遺伝子が息づいているからなのです。