「マニフェスタ13」マルセイユにて開催

第13回ヨーロッパ現代芸術ビエンナーレが、マルセイユで2020年6月7日から11月1日に開催されます。コンセプトは共存、連帯、新しい絆。

国際的な文化イベントであるマニフェスタ(Manifesta)が、初めてフランスで開催されます。ヨーロッパ都市が抱える社会的な課題について考えるこのイベントは、2018年のパレルモでの開催に続いて、同テーマについて議論するのにふさわしい判断されたマルセイユが開催地として選ばれました。

学際的な芸術プログラム

連結記号を意味する「トレ・デュニオン(Traits d’union.s.)」と題されたプログラムは多義にわたり、アーティストや招待参加者らとのディスカッション、ガイド付きツアー、会議、講習会、映画上映、パフォーマンス、コンサート、夕食会など、多分野にわたる芸術プログラムが実施される予定です。開催場所が毎回変わるこのビエンナーレは、2020年は6月7日から11月1日まで、老若男女が楽しめるイベントとして開催されます。

マニフェスタは共存、連帯、絆をテーマに、歴史の中で絶えず変わり続けてきた港町、マルセイユで開催されます。

イベント会場はマルセイユ市内にある代表的な場所。島や港、劇場、競技場といった既存の、もしくは臨時施設を用いた空間で展開されます。プロジェクトに参加する文化施設には、カンチニ美術館(Musée Cantini)、旧施療院(Centre de la Vieille Charité)、グロベ・ラバディエ博物館(Musée Grobet-Labadié)
、自然史博物館(Musée d’Histoire naturelle)、マルセイユ美術館(Musée des Beaux Arts)、マルセイユ地方音楽院(Conservatoire National à rayonnement régional de Marseille)などが挙げられます。

開催場所がどこであろうとも、コンセプトには変わりありません。人々が共有できる空間、そして時間を屋内外に創出することで、各自が考えを持ち寄り、芸術や社会について活発に意見交換できるようにします。主催者によれば、それは「言葉や音、つぶやき、コードで構成された都市巡り」なのです。

講習会、ガイド付きツアー、フィールドプロジェクト

文化や芸術に気軽に触れることができるようにさまざまな教育プログラムも用意されています。15名ほどの芸術に詳しい専門スタッフが、講習会やガイド付きツアー、フィールドを行います。

マニフェスタでは、マルセイユの豊かな芸術と文化に焦点を当てた「南の平行線(Les parallèles du sud)」と名付けられたプログラムも開催されます。「レ・トレデュニオン」と連携してシナジー効果を生みだす企画が選定されています。

ラ・カヌビエールの特設イベント会場

ビエンナーレの開始を前に、マルセイユのメインストリート、ラ・カヌビエール(la Canebière)通りには早くもマニフェスタ用のイベント会場が開設されました。徐々に歩行者天国の通りとなっているラ・カヌビエール通りではこれから1年間、パフォーマンスや上映会、討論会、展覧会など数多くのイベントが開かれる予定です。

1990年代初頭にオランダで始まったマニフェスタは、2年に1度、毎回異なる都市で開かれる国際的な文化交流イベントです。

社会の変化を促進

このビエンナーレは、アートや都市開発、現代芸術、教育、研究、メディアなど異なる分野を横断する芸術イベントの基盤となっています。現代文化を通じてヨーロッパ社会がより良い方向へ向かって欲しい。マニフェスタが目指すのは、開催されるイベントが社会の変遷を後押しすること。そして開催都市には、確実なレガシーが残されることを願っています。

実用情報 

42 La Canebière, 13001 Marseille.
2020年6月7日~11月1日

詳細情報 

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