アルプス山脈のオート・サヴォワ県（Haute-Savoie）のシックなリゾート地、ムジェーヴ（Megève）。この地では4年前からジャズ・フェスティバルが開催され、国際的に活躍するアーティストたちの生の演奏を聴こうと集まる音楽愛好家たちが増えつつあります。2019年は3月28日から30日に開催され、2020年も3月に実施を予定しています。
ムジェーヴ国際ジャズ・フェスティバルは、この冬もまた、アルプスの中心で皆さんを音楽に酔いしれさせることをお約束します。
これまでに同フェスティバルに出演し、会場を熱く盛り上げたアーティストには、ノラ・ジョーンズを筆頭に、グレゴリー・ポーター、メイシー・グレイ、マーカス・ミラー、はたまたセラ・スーらが名を連ねています。2019年 には、キンバリー・キットソン・ミルズ（Kimberly Kitson Mills）、ディー・ディー・ブリッジウォーター、トマ・デュトロン（Thomas Dutronc） が出演しました。
キンバリー・キットソン・ミルズのバンド「キンバローズ（Kimberose）」、ディー・ディー・ブリッジウォーター、トマ・デュトロンによるソウル、ジャズが会場を沸かせました。
「ソウルの歌姫」の呼び声高いキンバリー・キットソン・ミルズは、28歳のシンガー・ソングライター。自身のバンドKimberoseではヴォーカルを務めています。Kimberoseの最新アルバム『Chapter One』は、2019年のフェスティバルの初日、3月28日木曜日の晩にオープニングアクトとして披露されました。
ディー・ディー・ブリッジウォーターは、言わずと知れたアメリカのジャズシンガーです。2019年のムジェーヴ国際ジャズ・フェスティバルの二夜目、3月29日金曜日には、アルバム『Memphis… Yes, I’m ready』の収録曲を披露。アーティストが自身の音楽的ルーツに回帰したことを物語るパフォーマンスでした。
2019年のフェスティバル最終日を締めくくったのは、シンガーでギタリストのトマ・デュトロンと彼のバンド「レ・ゼスプリ・マヌーシュ（Les Esprits Manouches）」。ムジェーヴ国際ジャズ・フェスティバルの場を借りて、最新アルバム『Live is Love』の収録曲を聴衆に披露しました。
ムジェーヴの村で楽しむ「オフ」ヴァージョンのフェスティバル
フェスティバルをより一層ジャジーに盛り上げる最新情報にもご注目ください。JAMYことムジェーヴ国際ジャズ・フェスティバルは、2019年、会場であるパレ（Palais）のステージに才能溢れる若手を招き、4つのグループがKimberoseの前座としてパフォーマンスを披露しました。チケットは一律15ユーロ。一晩中ジャズを堪能できる、特別な機会です。
また、ムジェーヴ国際ジャズ・フェスティバルの開催期間の日中、「オフ」ヴァージョンのフェスティバルとして、ムジェーヴの村の広場や辻々でストリートライブが行なわれます。2019年に招待された「レ・ショーピック・ブラスバンド（Les Chaupiques Brassband）」は、2017年の「オフ」フェスティバルでも多くの聴衆を魅了しました。
音楽イベント以外のムジェーヴを知る
国際的に名高いリゾート地、ムジェーヴを特徴づけているのは、なんと言っても文化イベントの数々です。村では8年前から、「レ・ゼスティバル・ドゥ・ムジェーヴ（Les Estivales de Megève）」というクラシック音楽のフェスティバルを8月に開催していましたが、これに3月のジャズ・フェスティバルが仲間入りし、パレ（競技場や会議室が一体となった文化複合施設）を会場として開催されています。これと並行して「オフ」ヴァージョンのジャズ・フェスティバルが村の辻々、ゲレンデ、バーやレストランなどで繰り広げられます。
音楽イベント以外のムジェーヴについてもご紹介しましょう。20世紀の初頭、ムジェーヴの村を貴族的な高級リゾート地として知らしめたのは、ここを訪れたロスチャイルド家が自分たちの保養地とすることに決め、フランスのライフスタイルを象徴するウィンタースポーツのリゾート地として整備したことに遡ります。それからというもの、ムジェーヴはアルプス山脈でももっともリッチなリゾート地となったのです。
ムジェーブは、コンブルー（Combloux）、サン＝ジェルヴェ＝レ＝バン（Saint-Gervais-les-Bains）と共に、モンブランを望む、述べ450km以上のゲレンデを有するエヴァジオン・モンブラン（Evasion Mont Blanc）のスキーリゾートエリアの一部をなしています。