パリのケ・ブランリ美術館で「フェリックス・フェネオン 遥か遠い芸術」展を開催

芸術を愛する好奇心旺盛な方々へ。2019年5月28日~9月29日の会期で開催されるフェリックス・フェネオンをテーマにした展覧会の第1部をお見逃しなく!美術評論家であるフェネオンの秀でた個性を知り、優美な雰囲気を湛えたパリのケ・ブランリ美術館を訪れる、あるいは再訪する絶好のチャンスです。

芸術愛好家にフェリックス・フェネオンを紹介する必要はないでしょう!19世紀から20世紀にかけて活躍した大物批評家であるフェネオンは、画廊主、編集者、そしてとくには広く世界の多様な美術品に関心を寄せた偉大な蒐集家でもありました。パリにあるケ・ブランリ美術館とオランジュリー美術館は、ニューヨーク近代美術館と提携し、芸術の新たなビジョンを切り開いたこのフェリックス・フェネオンにオマージュを捧げます。

ヨーロッパ以外の場所の新しい芸術がマイナーな芸術ムーブメントにすぎなかった時代、フェリックス・フェネオンは熱意と情熱をもってそれらを支援しました。「新印象派」の名付け親で、スーラやシニャックのような点描画家を擁護した彼は、いわゆる「遥か遠いlointains」とされた芸術の地位を公然と問い直し、そうした新しくて異なる芸術作品を世に受け入れさせ、それらに対する無理解を承認へと変えるために生涯を通じて尽力しました。そのためケ・ブランリ美術館で開催される当展覧会では、先見の明に長けたフェネオンのボーダーレスなまなざしに敬意を表するために、さまざまな技法、時代、地域のあいだの対話をつくり出しているのです。

フェリックス・フェネオン、ケ・ブランリ美術館が誇る必見のコレクション

「フェリックス・フェネオン 遙か遠い芸術」展を通じて、ケ・ブランリ美術館では圧倒的な量を誇るアフリカとオセアニアの美術品のコレクションを紹介します。しかしこれは、フランス以外でも開催予定の3部作から成る展覧会の第1部にすぎません! 2019年10月19日~2020年1月27日にはオランジュリー美術館で既存の秩序を無視したフェネオンの人生を振り返るのと同時に、作品の蒐集を通じて支援した彼の友人たちの作品に光をあてた展覧会が開催されます。マティス、モディリアーニ、スーラ、ブラック、トゥールーズ=ロートレックなどを紹介する当展覧会は、この情熱的な蒐集家について知るさらなる機会となることでしょう。また、パリでこれら2つの展覧会を見逃した人のために、ニューヨーク近代美術館で2020年にこれら2つを融合した展覧会が開催されます!

ケ・ブランリ美術館での展覧会の鑑賞コースは、訪れた人がフェリックス・フェネオンの世界にどっぷり浸れるように構成されています。鑑賞コースでは当時の歴史、政治、文化的な背景や、1920年代の「黒人芸術」の流行の高まりを紹介。さらに、両大戦間期に開催された原始美術をテーマとした主要な展覧会に対するフェネオンの貢献を振り返り、当時の必見のコレクションを垣間見る絶好の機会を提供しています。芸術と移民という2つの概念を問い直す時系列に沿ったこの鑑賞コースは、現代の社会と強く響き合うものといえるでしょう。

5月28日~9月29日の会期で開催される展覧会「フェリックス・フェネオン 遥か遠い芸術」は、異なる芸術を生じさせようと心に決め、今日、近代芸術史のキーパーソンとなったこの慎み深い人物の芸術への投資活動を知るよい機会です。この機にケ・ブランリ美術館を訪れ、オープンマインドの重要性を教えてくれる当展覧会をお楽しみください!

実用情報 

37, quai Branly 75007 Paris
2019年5月28日~9月29日
Mezzanine Est
一般料金 10ユーロ