カンヌ

ニースの南西34キロ、カンヌはニースと並ぶ高級リゾート。人口は7万人ほどで、ニーズよりこぢんまりしており、各観光スポットは徒歩で歩いて回れる。海岸沿いに東西に延びるクロワゼット通りには高級ホテルやブティックが建ち並び、リゾート地らしい雰囲気を醸し出す。

洗練されたリゾート地としてカンヌが注目されたのは1834年にイギリスのブルーハム卿がコレラを避け、当時寒村であったカンヌに滞在したことに始まる。風光明媚な土地に魅せられて屋敷を構えたブルーハム卿に続いて次々と豪奢な館が建てられたのだ。

毎年5月に開催される国際映画祭は世界的に知られる。映画祭の会場となるのが旧港の手前にあるパレ・デ・フェスティヴァルだ。

アクセス

空路/パリからコート・ダジュール空港まで1時間20分、カンヌまでバスで45分
鉄道/パリ・リヨン駅からTGV南東線でニースまで6時間30分。在来線乗り換えで35分

主なみどころ

ラ・クロワゼット BD. DE LA CROISETTE

カンヌの表通りで、全長約3キロ。カンヌへやってくる有名人や映画スターが泊まるような超高級ホテルもこの通り沿いにある。ショッピングを楽しむなら、ラ・クロワゼットに平行しているアンティーブ通りがおすすめ。

パレ・デ・フェスティヴァル PALAIS DES FESTIVALS

カ ンヌは一年中クオリティの高いイベントがおこなわれており、パレ/で/フェスティバル会場は常に大規模な催し物の会場になっている。1983年に建てられ た。特にンヌ映画祭の舞台として知られており、ここを訪れたスターの手形を会場前広場で見ることができる。建物内にはカジノもある。

ル・シュケ LE SUQUET

旧 港の西側は、カンヌの城と古い町並みが続くシュケの丘。旧港裏手から路地を登っていくと、子供たちの歓声が響き、狭い坂道に個性的な漁師の家が並ぶ親しみ のある空間が広がっている。19世紀、カンヌの町はこのあたりの小さな漁村にしか過ぎなかったが、当時の面影を残した旧市街はスターの町カンヌとはまた 違った表情をみせてくれる。古い建物を利用した洒落たレストランも多い。

ノートル・ダム・ド・レスペランス教会 EGLISE NOTRE DAME DE L'ESPERANCE

シュケの丘を登りきったところにある教会。素朴な外観で、16~17世紀に建てられた。丘の上には12世紀につくられた塔もあり、内部には地中海の歴史をたどるラ・カストル博物館がある。塔の頂上はカンヌを一望する絶好のロケーション。

レランス諸島 ILES DE LERINS

サント・マルグリット島とサン・トノラ島からなるレランス諸島は、カンヌの沖合に浮かんでいる。
サ ン・トノラ島 7つの小さな教会堂と僧院がある。修道院があり、現在でも40名ほどの修道僧が住んでいる。是非土産に購入したいのが、サン・トノラ産のワイン。生産量が 少ないのでカンヌ周辺でしか購入できない希少価値が高い物だ。また島のハーブから作るリキュール「レリナ」も人気が高い。4世紀頃島にやってきたとされる 聖オノラから伝わる秘法に基づき、僧侶たちが作っている。

サント・マルグリット島 かつては上陸したら2度と去ることのできない牢獄のある島だった。17世紀に鉄火面を幽閉したことで知られる。

島へのアクセスは、パレ・デ・フェスティヴァル横の旧港から発着するフェリーを利用。サント・マルグリット島まで15分、サン・トノラ島までさらに15分。船会社は数社あるが、いずれも30分から1時間に1本程度運行。短時間ながら地中海クルーズの雰囲気が楽しめる。

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