超有名チーズと黄ワインの里 ジュラ県の知られざる魅力 

Published on 2013年 4月 29日
  • © Atout France/CRT Franche−Comté/E. Chatelain

  • © Atout France/CRT Franche−Comté/AC Tréboz  シャトー・シャロン地区

  • © CRT Franche−Comté-CIGC コンテチーズ

  • © Atout France/KY イルサンジェー

超有名チーズと黄ワインの里 ジュラ県の知られざる魅力  fr

スイスと国境を接するフランシュ・コンテ地方のジュラ県。名前は地質年代のジュラ紀でおなじみかと思いますが、どんなところ?と聞かれるとイメージはしにくいのではないでしょうか。人口は25万人ほど。海から一番遠い県で主に大陸性の気候となり、乾燥して冬は冷え込みます。日本でもおなじみのチーズや珍しい黄ワインの生まれ故郷です。ジュラ山地や自然公園が広がるジュラの見どころをご紹介しましょう。


アルボワ Arbois
フランスを代表するチョコレートの名店「イルサンジェー」や19世紀を代表する生化学者の一人ルイ・パスツールLouis Pasteurの家があります。町から9㎞の場所にTGV駅ムシャールMouchard駅があり、在来線に乗り換えるか、タクシーを利用してアクセスします。
アルボワ観光局
http://tourisme.arbois.com/en/visitor-information.htm


■100年続くアルボワのショコラティエ 「イルサンジェー」 Chocolat Hirsinger
アルボワのイルサンジェー家は菓子やチョコレートの職人として代々高い評価を得てきました。創業は1900年。歴代の首相らに愛され、その名はフランス、そして今や世界でも広く知られています。
当代の店主、4代目のエドワールさんもフランス最優秀職人MOFの称号を持っています。「生きたショコラ」と呼ぶ、天然素材だけでできたチョコレート。手作りの良さがあふれる品々は、代々受け継がれた伝統と新しい才気が融合したまさに国宝級、粒ぞろいの逸品ばかりです。
地下にあるチョコレート博物館には輝かしい賞状の数々と並んで100年以上も前に使われていた抜き型や、時代物の冷凍庫などが所狭しと並べられています。温度管理がたいへん重要なチョコレート作りですが、昔の苦労がしのばれます。
2012年1月には海外初の店舗を銀座に出しています。アルボワの本店から直送されたショコラを東京でも楽しめるようになりました。本店から空輸した無添加の希少品です。


ショコラ・イルサンジェー 
http://www.chocolat-hirsinger.com/
http://www.hirsinger.jp/



■コンテ・チーズ Fromage de Comté

ジュラ山地で主にモンベリアール種の牛乳から作るハードタイプの無添加熟成チーズ。香りが豊かでクセがなく、フランスのAOP(原産地名称保護)チーズで最大、群を抜く生産量のたいへんポピュラーなチーズです。各地のスーパーで簡単に手に入るほか、日本への輸入も増えています。
新鮮な搾乳から毎日休むことなく作られる大きな丸型のチーズの直径は60センチ、厚みが10センチ、重さは40㎏です。
季節によっても味わいが異なり、初夏の花畑の牧草を食べた時期のチーズは複雑な花の香りすらすると言われます。熟成庫で最低4カ月、12か月、18か月…と寝かせることでコクが増します。日本語サイトで詳しく解説されていますのでご覧ください。
ポリニィPolignyに見学センターがあり、農家から集めた牛乳で毎日行われるチーズ作りの様子を見ることができます。

コンテチーズ
http://www.comte.jp/


■ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)とヴァン・ド・パイユ(藁ワイン)
産地の標高が高いジュラ地方のブドウ栽培は山の斜面を利用して行われます。生産量が少ないので日本ではなかなか手に入りません。「黄色いワイン」として呼称管理されているのはこの地方の物だけです。
白ワインを樽で熟成する際に、通常は蒸発して目減りした分の補てんを繰り返すのですがこれを一切せず、最低6年間寝かせます。熟成途中のワインが表面にフロールという膜を張り、濃密な色合いとシェリー酒や紹興酒に似た独特の香りが生まれます。できあがったワインは肩の張った形をした620ml入りの「クラブラン」というボトルに詰めます。シャトー・シャロンChâteau-chalon地区の物が最上とされています。

ヴァン・ド・パイユは収穫したブドウを藁を敷いた簀子の棚に最低6週間、時には数ヶ月間寝かせて乾燥させ、濃度を高めてからワインに仕込んだものです。たいへん手間がかかるうえ10㎏の乾燥ブドウからできるワインはわずか20リットルほど。いきおい価格も高騰します。ハチミツの香りがするとろりとした強い甘口の白ワインをぜひ一度ご賞味ください。AOCアルボワ、レトワールなどがあります。


■ルイ・パスツールの家 アルボワ
ナポレオン三世の命を受けたパスツールはここでブドウの病害について研究しました。研究のために購入したブドウ畑が残っており今もワインが作られています。当時のままの小さな実験室が印象的ですが、まさにこの場所でブドウの発酵についての研究がなされ、低温殺菌法が開発されました。美味しいワインが広く手軽に飲めるようになったのはパスツールのおかげです。
個人は4/1~10/15に見学可能です。すべてガイド付きで、「入門コース」(30分~40分、6.5ユーロ)と「探求コース」(60分、8.5ユーロ)があります。団体は20名からで要予約。英語のガイドも手配可能です。4/1~10/15までの毎日と10/16~3/31の平日に受け付けています。ただし1月と2月は完全休館です。「入門コース」(30分~40分、4.5ユーロ)と「探求コース」(60分、6.5ユーロ)、パスツールとワインコース(90分、6.5ユーロ)があります。
パスツールの故郷では2012年の科学アカデミー会員選出150年を期に「パスツールの地」と題したプロジェクトも進んでいます。ドルDoleではパスツールの生家も公開されています。
 
パスツールの家 La Maison de Louis Pasteur
83, rue de Courcelles  39600 Arbois
Tél. 03 84 66 11 72    Fax 03 84 66 12 85 
http://www.academie-sciences.fr/pasteur.htm (フランス語のみ)

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