パリ、香水の歴史

Published on 2012年 9月 28日
パリ、香水の歴史 paris fr

19世紀より多くの有名ブランドが香水を発売してきたパリは、フレグランスの世界では常にリーダー的存在です。市内には香水の歴史を紹介するミュージアムもあり、香水文化の発信地でもあります。


ゲラン: 現代のパリ香水産業は1828年にピエール・フランソワ・パスカル・ゲラン(Pierre-François-Pascal Guerlain)が、パリ中心部のリヴォリ通りにブティックを開いたことに始まります。1889年、エメ・ゲランによるジッキー Jickyが発売され、天然成分と合成香料を加えて創る近代香水の第1号が誕生しました。創業から180年余りの期間に700種類以上の香水が発表され、そのどれもがエレガントで洗練された大人の女性の香りとなっています。それらの中にはシャリマーShalimar(1925年発売)や、サムサラ Samsara(1989年発売)、ランスタン・ド・ゲラン L'Instant Guerlain(2003年発売)など伝説的に有名となったフレグランスもあります。


パトゥ: オート・クチュールの世界に香りが漂わせる気品がうまくマッチしていることで、フランス流の贅沢と洗練さはより一層高められることになります。フランスのフレグランス史において、もう一人伝説的人物として取り上げられるのはジャン・パトゥ Jean Patou。ファッションがより心地よいものになるように働きかけたデザイナーとしられるパトゥは、1923年に自ブランドの中に香水部門を設立します。1930年に発表されたバラとジャスマンの香水ジョイ Joyは「香水の女王」と言われる代表的な作品となりました。世界恐慌を機にパトゥのメゾンでは服の売り上げは減少し、以降、香水がメイン商品となります。


シャネル: オートクチュールブランドが発売する「デザイナー香水」が次々に生まれ始めたのはこの時期です。1921年、老舗ブランドのシャネル Chanel はフランスの名調香師エルネスト・ボー Ernest Beauxに香水の制作を依頼、シャネルの方針、女性の解放に合う 香水の制作を依頼します。そうして生まれたのがデザイナー香水初の名香、シャネルの5番 Chanel n°5でした。80年以上を経た現在でも今尚愛され続ける、香水史上永遠の代名詞です。


ランヴァン: 同時期には、パリのブランドの中でも老舗の一軒として有名なランヴァン Lanvin 社でも香水が発売されました。創立者であるジャンヌ・ランヴァンが1927年、娘の30歳の誕生日を記念し、香水の調香師のアンドレ・フレッスとポール・ヴァシェに依頼して生まれたアルページュ Arpegeです。


ディオール: 1945年にパリのモンテーニュ大通りに店を構えたクリスチャン・ディオールChristian Diorは、自ブランドのファッションのイメージである‘官能的で小生意気な女性’をイメージした香水ミス・ディオールMiss Diorを1947年に発表します。


このように、ファッションブランドのイメージを代表した香水の発表は他のメゾンでも始まり、イヴ・サン・ローランYves Saint Laurent は数々のスキャンダラスなエピソードとともに生まれた香水オピウムOpiumを1977年に発売。ジヴァンシー Givency は1957年、女優オードリー・ヘップバーンのためにランテルディ L’Interditを作り、ジャン=ポール・ゴルティエ Jean Paul Gaultier が男性用フレグランス、ル・マル Le Maleを発表したのは1995年のことでした。


時代を経ても今なお愛されるこれらの香水は、パリ市内に数店ある大型コスメショップ、セフォラ Sephoraなどのお店で購入が可能です。

見どころ

見どころ