ジャン‐フィリップ・ポワレ‐ヴィル:植物のエクリチュール

By Julie Rovero-Carrez | Published on 2017年 10月 25日
  • Jardin Flottant du Songe Jean-Philippe Poirée-Ville  Chaumont-sur-Loire 2016

    © Poirée-Ville

    Jardin Flottant du Songe Jean-Philippe Poirée-Ville Chaumont-sur-Loire 2016

    © Poirée-Ville

ジャン‐フィリップ・ポワレ‐ヴィル:植物のエクリチュール Chaumont-sur-Loire fr

建築家? 造園家? それとも植物学者? ジャン‐フィリップ・ポワレ‐ヴィル Jean-Philippe Poirée-Villeは何よりもまず芸術家であり詩人であり書道家、そして社会学者です。

ロワール渓谷の見事なショーモン・シュル・ロワール城で開催される有名な国際庭園フェスティバルに、彼は今年も参加します。

 

私の生い立ち

「私の祖父はラングドック地方で農業をしていました。私はまず建築大学で建築を、次にヴェルサイユで景観について学びました。それは都市計画に携わりたいと思ったからです。後に光に関連した仕事に私を導いてくれたのは、(建築大学で知り合った)ポール・ヴィリリオでした。そして植物学者、パトリック・ブランのもと、地下室で緑のカーテンについて長く研究をしました。暗い地下室に設けた植物の壁が、投光器の光を受けてどう変化するのかを観察したわけです。この研究によって、ストロボの光をあびた時の人間の目の状態についての通説と、記憶術の方法としての建築の重要な役割について、疑問を抱くようになりました。

2000年、フランス電力会社が運営するEDF財団主催の展覧会、’光の世界’で、自分の研究に基づき制作した作品を展示しました。それは映画用のスクリーンに緑のカーテンを生育させ、その上にバーチャルの植物を映し出すものです。建築との関係においては、文化省が開催した小学生との集いのやり取りを通じて、建築は単に身を守るためのものだけではなく、植物が発するサインと都市計画のルールとの間につむぎ出される言葉、ランゲージなのだとの確信に至ったことがあります。こうして私は初めて、“植物による表現“を形にしたのです。私のアプローチは2つのステップから成り立っています。まずスペースを獲得し、次に装飾の過程で新しい表現形態を創造していきます。植物は今日、社会的適応化の役割を果たしているのです。」

 

ショーモン・シュル・ロワール庭園フェスティバルの自由な風

2001年、ジャン‐フィリップ・ポワレ‐ヴィルは、現ショーモン・シュル・ロワール国際庭園フェスティバルのディレクター、シャンタル・コリュー‐デュモンが当時手掛けていた、フォントヴロー修道院Abbaye de Fontevraudの展覧会に参加します。その会合で彼は庭園フェスティバルの発案者、ジャン‐ポール・ピジャと出会い、2002年のテーマ‘雑草’でフェスティバル初参加を果たします。ショーモン・シュル・ロワールの国際庭園フェスティバルでは、ヴェルサイユ造園学校でのかつての同級生、芸術家、庭師たちと再会。「私はこのチームで作品を作り上げる精神が大好きですし、このように全く自由に作品制作ができるのはとても珍しいことです。こうした活動ができる場所は他にありません!」と語りました。

フェスティバル参加アーティストの選考には、いくつかのステップがあり、8月に翌年のテーマが発表されると参加希望者は10月に志願書類を提出。12月の第一次口頭面接での予備審査を経て、3月から庭園での作品設置、と続きます。2002年は、とても詩的な“植物化した表現“、または“雲の表現“の作品を彼が発表する場となりました。つるの植物が波打つ街のように広がり、まるで新たな都市計画を装飾により表現するかのような作品でした。

第25回を迎える今年の国際庭園フェスティバルのテーマは‘未来、来る世紀の庭園’です。ジャン‐フィリップ・ポワレ‐ヴィルの夢が漂う庭園には、吊り下げられた植物に点滴注入器で水が注がれています。「このテーマは私に多くのインスピレーションを与えてくれました。現在、私たちがいかにエネルギーに依存しているかを取り上げたかったのです。現代社会は、エネルギーに死活的に頼っていることで極めてでもろくなっていますが、それは豊かであるけれどもはかない、私の作品にも通じています。水がなければ、作品に使用した植物たちは3日で枯れてしまうでしょう!」建築、光、植物学の豊富な知識を持つジャン‐フィリップ・ポワレ‐ヴィルのこの新作は、社会について、また古典的でありながら新しい一面も有する装飾表現を通じて彼が感じ取っている空間について、多くのヒントを与えてくれる作品です。

 

DNA 

あなたの仕事を3語で定義すると? « 装飾、都市、生命 »

フェスティバルを3語で定義すると? « コミュニティー、ライバル意識、人が集まる場所 »

 

あなたの地方 

ショーモン・シュル・ロワールはロワール渓谷に位置し、ユネスコ世界遺産に登録されています。かつてカトリーヌ・メディシスCatherine de Médicisとディアーヌ・ド・ポワチエDiane de Poitiers がこのお城を所有した、ロワールの古城の一つです。

 

あなたの地方の匂いは? « ショーモンのホワイトタルト »

あなたの地方の音は? « 公園の鳥の鳴き声 »

あなたの地方の味は? « ショーモンのアイスクリーム。好みの味は毎年変わりますけどね。オドリコソウとバジリカとか! »

あなたの地方の景色は? « 芝生に寝転がって見上げる美しい星空»

あなたの地方の感触は? « ショーモンの猫!フェリックスがそのマスコットになって6-7年になります!»

 

おススメの場所

おススメのホテルは?  « ラ・メゾン・ド・ペシャー La Maison du pêcheurという民宿»
121, rue Maréchal De Lattre, 41150 Chaumont-sur-Loire
+33 2 54 20 92 57

おススメのビストロは ?  « シェ・ブランシュ Chez Blanche »
61, rue Maréchal De Lattre, 41150 Chaumont-sur-Loire
+33 2 54 33 94 65

見どころ

見どころ