フランスレースの魅力とお薦めレース

フランスレースの魅力とお薦めレース PARIS fr

 フランスのレースは個性豊かである。まさかの断崖絶景を走ったり、給水がシャンパンだったり、コース表示がアバウト過ぎて先頭集団が道に迷っていたということもある。笑ったり呆れたり、フランスというイメージがすっかり変わってしまうかもしれないが、愛すべきレースばかりだ。

 ツールド・フランスのある6月なら、アルザス・マラソンが素晴らしい(2013年は6月16日開催)。アルザスはドイツとの国境に位置し、広々とした麦畑やぶどう畑を走るコースは快適そのもの。そして給水所ごとにアルザス名物とそれに合わせたアルザスワインが迎えてくれるフルマラソンなのだ。シュークルートとリ-スリングワイン、こんがりグリルドソーセージにピノブラン、デザート&クレマン。まさにソムリエ付きレストランのような至福のレース。

 パリからヴェルサイユ宮殿まで16.3kmを走る『パリ=ヴェルサイユ』(同9月29日)も大人気の老舗レースだ。秋晴れのエッフェル塔からスタートして、ムードンの森を駆け抜ける都会派森林浴コースである。起伏が少々あるのだがそれが1番の魅力、フランスのランナーはオリジナリティを好むのである。

 『ラ・パリジェンヌ』(同9月15日)は2万5千人の明るく元気な女子レースだ。開催地はもちろんパリ。距離が6km程度なので誰でも気負いなく参加できる敷居の低さがポイントだ。毎年趣向を凝らしたエンターテイメントが用意され、賑やかなグループでの参加やママと娘ペアなど笑顔いっぱいである。欠点は参加費がバカ高いこと(5月以降の申込みはたった6kmなのに50ユーロ)なのだが、乳ガン対策支援もしているので良しとしましょう!

 晩秋にひかえしフルマラソンの重鎮は、ラ・ロシェル・マラソンである。ラ・ロシェルはボルドーの北、歴史ある海の街だ。信頼感あふれる運営、冬に向かう海辺の風景が美しい。
街にぎっしりと集まって応援してくれた人々の姿も忘れ難い、お薦めのマラソンである。

 

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筆者紹介: 菅野麻美
東京生まれ。在仏美術ジャーナリスト。
1991年パリ大学造形美術学部修士号取得。94年博士過程前期修了。
フランス人陶芸家エルビール・カザリスに師事し、陶芸家としても活動。  
生来の料理好きで、現在ランナーズ誌に食とマラソンのコラム「フランスを独創的に嗜む」を連載中。フルマラソンの自己ベストは3時間21分。

フランスマラソンの著書「フランスを爆走する!」も好評発売中
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見どころ

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