自転車でピレネーの峠越えに挑戦

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自転車でピレネーの峠越えに挑戦 pyrenee fr

トゥルマレ、アスパン、ペイドスルド…。ツール・ド・フランス・ファンにはおなじみの名峠が集まるのがオット・ピレネー県だ。オット・ピレネーは県をあげて、ツール・ド・フランスの招致に力を入れ、道路整備やサイクリストの支援を行っている。劇坂に挑むロードレーサーに向けられた標識や、ツール・ド・フランス歴代英雄の偉業をたたえるモニュメントが設置され、さらにピレネーの英雄を忍ぶイベントを数多く開催しているとなれば、自転車ファンならば一度は詣でてみたい場所なのである。

ツール・ド・フランスのコースに登場したことのある名峠

スロール峠 Col du Soulor 1474m
ヴァル・ルロン−アゼ峠 Col de Val Louron-Azet 1580m
ペイルスルド峠 Col de Peyresourde 1569m
トゥルマレ Col du Tourmalet 2115m
アスパン峠 Col d’Aspin 1489m
ボルデール峠 Col des Bordères 1156m
ポール・ド・バレス Port de Balès 1755m
コトレ・カンバスク Cauterets-Cambasque 1341m
オータカム Hautacam 1520m
リュズ-アルディダン Luz-Ardiden 1720m
ウルケット・ダンシザン Hourquette d’Ancizan ­1564m
ピオー・アンガリー Piau Engaly 1870m
サン-ラリー・プラ・ダデ Saint-Lary Pla d’Adet 1680m
ベレード峠 Col de Beyrède 1417m

 ロードレーサー、自転車ファンを喜ばせる現地の整備 

峠と坂の途中にはツール・ド・フランスで使用された標識がある

標識は上り坂には1㎞ごとに次のことが掲示されている: 
- 頂上までの距離
- この先1㎞の勾配のパーセンテージ
- 標高 

この標識は坂を区切る目印となり、頂上を目指すロードレーサーを勇気づけている。オット・ピレネー県は1993年に初めてこの標識を設置したが、これほど広範囲で実施したのはフランスの県としては初めてのこと。標識のおかげで、サイクリストは上り坂に入るときに前もって困難な点を予測しながらギアを使ったり、ペース配分を考えることができる。レース観戦者にとっても、坂の難しさや選手のコンディションを予測するのに役立つ情報だ。 

自転車パスポート(ル・パスポール-ヴェロLe Passeport-Vélo
オット・ピレネー県サイクリスト証明書Brevet cycliste haut-pyrénéen

これはツール・ド・フランスに登場するすべての峠と坂を対象としたスタンプラリー。
パスポートはルート上の観光局で受けとり、峠や坂を上り終えるたびにスタンプを押すしくみ。スタンプの数に応じてゴールド、シルバー、ブロンズの証明書がもらえる。

リュズ-アルディダンLuz-Ardiden、オータカムHautacam、トゥルマレTourmaletにTimtooが導入される 
リュズ-アルディダン、オータカム、トゥルマレの大峠に、いつでもタイムを計れるTimtoo Timing のターミナルが設置された。この装置を利用すれば、ツール・ド・フランスの伝説の峠で自分のパフォーマンスや努力がどのレベルかサイクリスト自身が計測できる。

Timtoo Timingは、太陽エネルギーで24時間作動するターミナルを使った固定型時間計測システムで、それぞれのサイクリストのタイムを自動的に記録する。サイクリストは、測位ICチップ(ポケットに入る小さなケース入り) を持っていれば、インターネット・サイトwww.timtoo.comで自分の記録を見ることができる。サイトの成績ランクは、だれでも閲覧可能。

 

オット・ピレネー県の道路に«道を譲り合いましょう(パルタジョン・ラ・ルットPartageons la route» の掲示を設置 
お互いを尊重しようという精神から、サイクリストやバイク、車の利用者がよりよく道を譲り合うように呼びかける掲示板が設置された。

英雄を讃えたイベント 

 「ツールの巨人」記念像の登攀式
-(ピエールフィット・ネスタラスからトゥルマレ峠まで)毎年6月第1土曜日-

ツール・ド・フランスの中継で毎年画面に映し出されるもののひとつに、「ツールの巨人」ことオクタヴ・ラピーズの記念像がある。ラピーズはツールのコースに初めてピレネー山脈が導入された1910年に、この山岳ステージを制した初代英雄であり、坂を登攀する姿をかたどった像がトゥルマレ峠に置かれている。
だがこの像がトゥルマレ峠にあるのは夏季の間だけなのだ。冬季は厳しい気候を避け、下界のタルブTarbesにある県のスポーツ局に置かれている。像は毎年6月第1土曜日、下界(ピエールフィット-ネスタラスPierrefitte-Nestalas)からトゥルマレ峠まで車で引き上げられるのだが、これはちょっとしたイベントになっている。なぜなら、像を運ぶ車の後ろには多くの自転車ファンが追随し、トゥルマレ峠までの坂道を自転車で一緒に登る習わしがあるからだ。峠に着いたら皆で軽食をとり、山の歌を歌う楽しい雰囲気で締めくくられる。 

オクタヴ・ラピーズOctave  Lapizeとは
1910年7月21日は、アルプス山脈に先立ってピレネー山脈がツール・ド・フランスの坂路行程に初めて組み込まれた日である。この日、リュション-バイヨンヌLuchon-Bayonne間(325 km)のコース中にピレネー山脈が登場し、ペイルスルドPeyresourde、アスパンAspin、トゥルマレTourmalet、オービスクAubisqueといった峠が組み入れられたそのステージは過酷さを極めるものとなった。最初の3つの峠を首位通過し、当ステージを14時間10分で制したのがオクタヴ・ラピーズであった。この英雄を讃えて作られた銅像が夏の間トゥルマレ峠に置かれ、自転車ファンの人気撮影スポットとなっている。     

 

ロラン・フィニョンに敬意を記した「ロラン・フィニョン道路」
ツール・ド・フランスで2回の優勝を誇るロラン・フィニョンはトゥルマレの麓にあるバニエール・ドゥ・ビゴールBagnères-de-Bigorreに移住し、サイクリストのトレーニングセンターを経営していたが、2010年、50歳の若さで他界した。
オット・ピレネー県は、末永くロラン・フィニョンに敬意を表するため、バレージュBarègesからポン・ドゥ・ラ・ゴビーPont de la Gaubie、トゥルマレTourmalet峠に至る古道に彼の名を冠することにした。1910年以来、歴史に名高かったこのルートは« ロラン・フィニョン道路Voie Laurent Fignon »となったのである。この道路は上りが自転車専用で、全長2.7㎞、200メートルの高低差がある。

 

見どころ