ラングドック=ルシヨンの郷土料理

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ラングドック=ルシヨンの郷土料理 Perpignan fr

海の幸、山の幸、太陽の幸。清廉な自然が郷土料理の産みの親

リゾート地としてにぎわうピレネー山脈からわずか180km位移動しただけで、まったく雰囲気の異なる景色が広がるランドック=ルシヨン地方では、郷土料理や特産物もバラエティ豊か。海や渓流、大地の恵みをふんだんに受けた、みずみずしい素材を使った料理は、手間暇かけたものよりも、どちらかといえばシンプルなものが多い。地元のワインを使った料理もある。

地中海沿岸ではトマト、ナス、ニンニク、オリーヴなどを使った地中海料理がはば広く食べられる。スペイン国境に近くなれば、パエリアを出すレストランもある。渓谷に入ると、川魚やキノコ、木の実などを使った料理が出される。訪れた場所の周辺の自然環境を観察して、どんなものが出てくるのか想像してみるのも楽しい。バラエティにとんだラングドック・ルシヨン地方のワインなら、きっと相性がいいものが見つかるはず。

ペラルドン Pelardon、ラギオル Laguiole、などのチーズはこの地方の特産。コスティエール・ド・ニームなど、地元のワインと一緒につまんでみたい。

 

天然甘口ワイン、バニュルスが料理をひきたてる

 ルシヨン地方の中心都市、ペルピニャン Perpignanは、カタルーニャの文化を色濃く感じさせる街。このあたりはフルーティーな白ワイン、コート・ド・ルシヨンや、天然甘口ワイン、バニュルスの産地。ここで味わってみたいのは、地元のワインを使った料理。オマールエビのバニュルスワイン煮込みは、バニュルスの自然な甘さがエビの味をひきたてる。

ペルピニャン観光案内所:Place Armand Lanoux TEL.04.68.66.30.30 www.perpignantourisme.com

アクセス:モンペリエから鉄道で約2時間。

 

地中海沿岸の街で新鮮な魚介類を味わう

ニームの特産はブランダート。タラのすり身をオリーヴオイルで混ぜ、ペースト状にしたもの。その昔、北部から塩を買いにやって来た人たちは魚で支払っていったため、食べきれないほどの魚が集まってしまい、それを利用するために考えられたもの。塩味がきいていて、ザラッとした舌ざわりが残る。オリーヴパンにつけて食べると美味。

漁港であるセットSèteは魚料理で有名。イカやタコをサフランソースで煮込んで野菜を添えて出す「ラ・ルイユ」や、「ラ・ブリッド」という魚の煮込みスープが人気。ほかにも、トー湖のカキやムール貝、アンチョビなど、水辺の街では新鮮な魚介類が味わえる。

 

温泉リゾートの山の料理はハーブを使って健康的に

日本では化粧品として話題になっているアヴェンヌAvèneは、ランドック=ルシヨン地方の丘陵地帯にある小さな村の名前。「山と温泉の街」として人気がある。薬草園で育ったハーブは郷土料理にも使われる。

 

きれいな水とおいしい空気が育てた渓流の料理

アヴェンヌ地方を流れるオレブ川では、清流でしか生息できないマスやザリガニが養殖されている。この地方のザリガニ料理を食べるために、モンペリエあたりからわざわざ足を運ぶ人もいるという。

山に分け入れば、イノシシや野ウサギ、キジ、ヤマウズラ、キノコや木の実…。こうした魅力的な素材を、ハーブを使って仕上げるのが、この辺りのキッチンスタイル。アペリティフにはミカンやブルーベリーを使ったリキュール、前菜には野ウサギのパテやイノシシのハム、メインディッシュにはザリガニやマス、子羊の肉などを使った料理。地ワインを使って煮込んだものもある。デザートにはクランベリーやキイチゴのパイ。メニューは食材によって決まる。山の郷土料理は素朴で新鮮だ。

 

見どころ