コートダジュールの魅力的な町や村

コートダジュールの魅力的な町や村

ニースやカンヌなど高級リゾートばかりではなく、コート・ダジュールには魅力的な小さな村々が点在している。これらの村にはサラセン人の襲撃を防ぐために岩山の頂に城壁で取り囲むようにして築かれた「鷲の巣村」と呼ばれる村も含まれる。世界的な香水の産地として知られ、ジャスミンやバラに囲まれたグラース、70歳近くになったピカソが陶芸を始めるるきっかけとなった陶器の里ヴァロリス、山の頂に城壁で取り囲むように築かれた中世の面影を強く残すサンポール・ド・ヴァンス、マティスが晩年に設計と装飾を手がけたロゼール礼拝堂で知られるヴァンス・・・。あるいは古くからリゾート地として栄え、ピカソがアトリエを構えたグリマルディ城があるアンティーブ、イタリアとの国境に程近く、詩人ジャン・コクトーの足跡が数多く残るマントン、白浜の砂浜が広がるリゾート地ヴィルフランシュ・シュル・メール、岩山の頂に築かれ、哲学者ニーチェが『ツァラストゥトラはかく語りき』を構想した「ニーチェの小道」があるエズ・・・。いずれも個性豊かなコート・ダジュールのもうひとつの顔だ。   ▲アクセスグラースニースから40km、カンヌから17km
ニースから500のバスで70分、カンヌから列車で25分
ヴァロリスニースから29km、カンヌから6kmニースから列車で35分、カンヌから5分カーニュ・シュル・メールニースから13kmニースから列車で10分~15分サン・ポール・ド・ヴァンスニースから21km
ニースから400番のバスで50分~1時間
ヴァンスニースから23kmニースから400番のバスで50分~1時間アンティーブニースから21km、カンヌから11kmニース駅から列車で20~30分マントンニースから30km、モナコから11kmニースから列車で35分ヴィルフランシュ・シュル・メールニースから5kmニース駅から列車で6分エズニースから12km、モナコから8kmニースより82番および112番のバスで約40分 ●ニース空港から 次の町へはニース空港からバスが出ている。カンヌ、グラース、マントン、サン・ポール・ド・ヴァンス、ヴァンス●ニース市内のバス・ターミナルからアンティーブ、カンヌ、ビオット、ヴァルボンヌ、カーニュ・シュル・メール、ヴァンス、サン・ポール・ド・ヴァンス、モナコ、マントンなお、ニース空港からモナコへはヘリコプターで飛ぶこともできる。毎日約20分間隔で運行しており、所要時間は7分
グラース GRASSE
  グラース観光局 www.ville-grasse.fr
もともと革製品の生産が盛んな土地だったが、16世紀に香りをしみ込ませた手袋が流行したことから香水の製造が始まった。現在は香水の世界的産地で、パリで活躍中の調香師の大半はグラース出身とか。旧市街に香水工場や国際香水博物館がある。
■国際香水博物館 MUSEE INTERNATIONAL DE LA PARFUMERIE香水工場で実際に使用される機械や伝統的な香水製法の器具などを展示。アンティークの香水ビンが100点以上もコレクションされている。
住所8, place du Cours - 06130 Grasse 電話04 97 05 58 00 時間6月1日~9月30日   10:00~12:30 13:30~18:3010月1日~5月31日 10:00~12:30 14:00~17:30料金 3ユーロ(特別展示展4ユーロ)、10名以上のグループ・学生・10~16歳は1.5(特別展示展2ユーロ)、10歳以下無料休館 11月6日~12月5日 10月1日~5月31日の毎週火曜日・祝日
ヴァロリス VALLAURIS
ヴァロリス観光局 www.vallauris-golfe-juan.fr陶芸の町として2000年もの伝統を持つが、一躍世界にその名を知られるようになったのはピカソがkの村で創作活動を行ったから。1947年にヴァロリスに来て初めてピカソは陶芸という新しい表現方法を見出し、55年まで滞在したのだ。
現在も40軒以上もの陶芸店や陶芸作家のアトリエが軒を並べており、いかにも陶芸の村、とい雰囲気がある。
■ヴァロリス城 CHATEAU VALLAURIS16世紀に再建されたこの城は、もともとはレランス諸島の僧侶によって修道院として作られた建物。現在は城のなかに国立ピカソ美術館、陶芸美術館/アルベルト・マニェリ美術館の2館が入っている。
■国立ピカソ美術館/戦争と平和 MUSEE PICASSO La Guerre et la Paix ヴァロリス城にあるロマネスク様式の礼拝堂の壁に世界的に有名なピカソの傑作「戦争」と「平和」がある。教会で行われた70歳の誕生日の返礼として製作されたもので、二つが対になった巨大な作品。ドームになっている礼拝堂の壁の向かって左側が「戦争」、右側が「平和」を象徴、突き当たりの壁に描かれているのは、世界各国の平和共存。
住所place de la Liberation電話04 93 64 71 83 時間6月15日~9月14日10:00~12:15、14:00~18:00  9月15日~6月14日10:00~12:15、14:00~17:00 閉館日
火曜日、1月1日、5月1日、11月1日・11日、12月25日
料金
一般3.25ユーロ、16~25歳1.70ユーロ、16歳以下・毎月第一日曜無料 
URLwww.musee-picasso-vallauris.fr/ (フランス語のみ)
■陶器美術館/アルベルト・マニエリ美術館 MUSEE DE LA CERAMIQUE/MUSEE MAGNELLI国際陶芸ビエンナーレの会場ともなるこの美術館ではビエンナーレに出品された作品をはじめ、20世紀の陶芸作品を中心に展示している。アール・ヌーヴォーやアール・デコの作品もある。またピカソがヴァロリス時代にマティスと競作した石版画や皿や壷などのピカソの作品もある。マニエリ美術館は、フィレンツェ出身のマニエリ(1888-1971)の作品を展示している。
住所place de la Liberation電話04 93 64 16 05 時間
6月15日~9月15日
10:00~12:15  14:00~18:15 9月16日~6月14日10:00~12:15  14:00~17:15閉館日
火曜日、1月1日、5月1日、11月1日、11月11日、12月25日
料金
一般3.20ユーロ、学生16.65ユーロ
カーニュ・シュル・メール CAGNES-SUR-MER
カーニュ・シュル・メール観光局 www.cagnes-tourisme.com地中海の「鷲の巣」村のひとつ。なによりも印象派の巨匠ルノワールが晩年を過ごした村として有名。村は丘の斜面に張り付くようにしてあり、3層にわかれている。最も古い地区であり、城壁が張り巡らされ中世の城があるオー・ド・カーニュHaut-de-Cagnes、ホテルや商店のある新市街地区カーニュ・ヴィル Cagnes Ville、そしてビーチとヨットハーバーのあるクロ・ド・カーニュCros-de-Cagnesだ。
■ルノワール美術館 MUSEE RENOIRリューマチに苦しめられていたルノワールは温暖な気候を求めて1903年カーニュにやってくる。当初は現在市役所となっている建物に滞在し、1908年、町のはずれの丘レ・コレットに、後のルノワール美術館となるヴィラを建てた。そして病に苦しめられながらも精力的に創作活動を行ったのだ。アトリエにはキャンバス、絵筆、車椅子が当時のまま残され、夫妻の寝室、子供たちの部屋など、まるでいつルノワールが戻ってきてもいいかのように保存されている。作品は10点前後収められている。
住 所Chemin des Colettes 06800 Cagnes-sur-Mer 電話04 93 20 61 07 時 間10月~4月10:00~12:00 14:00~17:00 5月~9月10:00~12:00 14:00~18:00休み火曜、1月1日、5月1日、12月3日~11日、12月25日入場料3ユーロ、18~25歳1.50ユーロ、18歳未満無料
■城 CHATEAU-MUSEE GRIMARDIオー・ド・カーニュ地区にある城は1310年にまず城砦として建てられたものを17世紀に宮殿として再建したもので、モナコのグリマルディ王家ゆかりの城だ。場内には市立美術館、地中海近代美術館、オリーブ博物館、スージー・ソリドア肖像画コレクション(ジャン・コクトー、マリー・ローランサン、藤田嗣治などによあるソリドアの肖像画だけを展示)などの美術館がある。
住 所Place Grimaldi 06800 Cagnes-sur-Mer 電話04 92 02 47 30 時 間10月~4月10:00~12:00 14:00~17:00 5月~9月10:00~12:00 14:00~18:00休み日~金曜、12月25日、1月1日、5月1日、11月入場料
3ユーロ、18~25歳1.50ユーロ、18歳未満無料
サン・ポール・ド・ヴァンス ST-PAUL DE VENCE
サン・ポール・ド・ヴァンス観光局 www.saint-pauldevence.com中世の城郭のなかにある絵のように美しい村。エズやヴァンスと同様に、サラセン人の襲撃を避けて造られた。ここを拠点に創作活動をするアーティストも多く、みやげ物店と並んでアート作品を扱うギャラリーなども目立つ。ヨーロッパでも屈指といわれるマーグ財団美術館も現代美術愛好家には必見。
■マーグ財団美術館 FONDATION MAEGHTシャガール、カンディンスキー、ミロ、レジェ、ジャコメッティなどの作品を所蔵する現代美術館。庭園散策も気持ちがいい。 住 所06570 SAINT-PAUL電話04 93 32 81 63時 間10月~6月10:00~18:00                        (年中無休)7月~9月10:00~19:00入場料大人11ユーロ、学生・子供9ユーロ、10歳以下の子供は無料 http://www.fondation-maeght.com
ヴァンス VENCE
ヴァンス観光局 http://www.ville-vence.fr コート・ダジュールに多い「鷲の巣村」のひとつで、中世の雰囲気がそのまま残る小さな村。散策に適したところで、村のはずれにはマティスが製作したロザリオ礼拝堂がある。
■ロザリオ礼拝堂 CHAPELLE DU ROSAIRE晩年、マティスが病に倒れたとき、献身的な看護をしてくれたシスターへの返礼につくられた。マティス美術館に所蔵されているおびただしい下絵から、マティスが晩年、いかにこの礼拝堂の設計に力を注いでいたかがわかる。
住 所Avenue Henri Matisse電話04 93 58 03 26入場料17歳以上c3ユーロ、6~16歳1.50ユーロ時 間火曜・木曜10:00~11:30、14:00~17:30 月曜・水曜・土曜14:00~17:30 金曜(学校の休暇時のみ)14:00~17:30休館日11月11日~12月17日、日曜、金曜*日曜日は午前10時よりミサを実施
アンティーブ ANTIBES
アンティーブ・ジュアン・レ・パン観光局 www.antibes-juanlespins.com ニースとカンヌの間にある岬の東側に位置する。ホテルや別荘、高価なクルーザーが停泊するヨットハーバーなど、高級リゾートの顔をもつ反面、旧市街には古い石畳みの町並みが残る。12世紀に建てられたグリマルディ城は、現在内部をピカソ美術館として公開されている。また、市内にはペイネの美術館もある。
■ピカソ美術館 MUSEE PICASSO地中海を望むグリマルディ城は、中世には司教たちの住居であり、その後1608年まではグリマルディ家の所有する城だった。1928年より市立美術館となっているが、1946年、大作の制作用に広いスペースのあるアトリエを探していたピカソに海の見えるこの城が市より提供された。ピカソは謝礼として滞在中に制作したほとんどの作品を寄贈し、城は現在ピカソ美術館となっている。ピカソが滞在したのはわずか半年。展示されてりう作品の数を見れば、ピカソがいかに精力的に制作活動をおこなったかが実感されるだろう。また、テラスにはリシエの彫刻作品、実際にピカソのアトリエのあった最上階にはニコラ・ド・スタールの作品が展示されている。
住 所Chateau Grimaldi電話04 92 90 54 20入場料時 間 休館日現在閉館中 2008年夏再開を予定 
マントン MENTON
マントン観光局 http://www.villedementon.com/
イタリアとの国境の町。古い建物と細い路地のある漁村が残り、西側にはモダンなリゾート地が広がる。メインストリートの「太陽のプロムナード」を東の端まで歩いていくと、古城を改装したジャン・コクトーの美術館の前に出る。また、マントン市役所内の「婚礼の間」は、コクトーがその内装を手がけたものである。
■ジャン・コクトー美術館 MUSEE JEAN COCTEAUビーチ沿いのメインストリート「太陽のプロムナードPromenade du Soleil」の東端にある。17世紀の城砦をコクトー本人が携わって改装、小規模ながらコクトーの魅力が隅々まで行き渡った独特な空間を形成している。タピスリー、峠遺品、絵画のほか、地中海の波に洗われて丸くなった石を敷き詰めたモザイク作品にも注目!
住所Bastion du Vieux Port電話04 93 57 72 30時間10:00~12:00、14:00~18:00閉館日火曜日、祝日料金
一般3ユーロ、グループは2.25ユーロ
■市庁舎結婚の間 HOTEL DE VILLE SALLE DES MARIAGES1957年から58年にマントン市長の依頼を受けてコクトーが内装を手がけた婚礼の間。ドアや証明、椅子にいたるまで全てコクトーの手によるもの。マントンの帽子をかぶった新婦と、地中海の漁師の帽子をかぶった新郎が壁いっぱいに描かれており、ここで結婚する二人を祝福する。
住所Place Ardoino, Mairie de Menton電話
04 92 10 50 00
時間8:30~12:30 14:00~17:00閉館日土曜日・日曜日・祝日料金一般1.50ユーロ、グループ1.15ユーロ、18歳未満無料
ヴィルフランシュ・シュル・メール VILLEFRANCHE-SUR-MER
ヴィルフランシュ・シュル・メール観光局 www.villefranche-sur-mer.com 漁港と大規模なヨットハーバーで知られ、1995年に市政1200年を祝った。路地が迷路のように入り組んでいる旧市街には、漁師の守護聖人である聖ピエールの礼拝堂がある。
■サン・ピエール礼拝堂 CHAPELLE SAINT-PIERRE漁師たちの守護聖人である聖ピエールを祀った礼拝堂。この小さな礼拝堂を訪れる人が絶えないのは、1956年にジャン・コクトーによって内装が一新されたため。両面壁いっぱいに聖人の生涯や漁師たちが描かれ、扉や祭壇もコクトーが装飾を手がけた。よく見ると、人物の目が魚の形をしている、など漁業とのつながりを感じさせる。
住所1, Quai Courbet Port de la Sante電話
04 93 76 90 70
時間9:30~12:00、14:00~17:30閉館日月曜料金一般2ユーロ、グループ1.7ユーロ
エズ EZE
海抜427メートルの岩山にある中世の面影を残す「鷲の巣村」。村全体がきれいに保存され、もっとも観光客に人気の高い「鷲ノ巣村」のひとつで、一年中にぎわっている。ミシュランの1ッ星レストランが3軒もあり、いずれも地中海の眺めが素晴らしい。村は勾配が急な狭い道を上り下りするのが特徴だ。エズは2層に分かれており、国鉄駅があるのは海に面したエズ・ボール・ド・ラ・メールEze Bord de la Mer。ここから旧市街までは「ニーチェの道」とよばれる山道を登ることになるのでご注意。バスなら旧市街入り口に到着する。ちなみに村内は車では走れない。
■旧市街 14世紀に作られた門をくぐると、そこには中世の世界が広がっている。建物の窓辺は花々で飾られとても可愛らしい雰囲気。工芸職人やアーティストのアトリエやギャラリーが軒を並べる。のんびりとした散策に最適だが、かなり勾配は急な坂道を上り下りする。■ニーチェの道ニーチェが「ツァラストラはかく語りき」の最終部分の後送を練ったと言われるのがこの「ニーチェの道」。オリーブと松の木々を抜けて旧市街までゆっくり歩いておよそ1時間。コート・ダジュールの自然を満喫できる。