TGV(フランス新幹線)と特急列車

TGV(フランス新幹線)と特急列車

TGV フランス新幹線

TGVはTrain a Grande Vitesseの略で、フランスが世界に誇る超高速列車です。1981年にパリ~リヨン間でデビューし、その後、大西洋路線(アトランティック)や北ヨーロッパ路線を開通させ、1989年に時速300キロを実現しました。現在、フランス全土に広がる国内路線と隣国に延びる国際路線を有します。2001年にはパリ~マルセイユ間を結ぶ地中海線が開通しました。これらは高速新線から在来線への直通運転によって路線網を広げ、現在TGVはフランスの150を超える都市を結んでいます。パリ~ボルドー間を約3時間、パリ~リール間を約1時間、パリ~マルセイユを3時間で駆け抜けます。

パリを起点に、専用線が北、南、西の3方に延び、各地方へのゲートシティを短時間でつないでいますが、2007年にはパリ~ストラスブール~フランクフルトへの新路線東部ヨーロッパ線(TGV Est Européen)が開通し、時速も320kmまでアップしました。これで専用線は4方向に延びることになり、フランスの各地方は身近になります。
一方、国際路線ではスイスへ向かうルートもあり、パリ~ローザンヌ間を約3時間40分、パリ~ジュネーヴ間を約3時間30分で結びます。そのほか、フランス主要都市とブリュッセルを結ぶフランス・ブリュッセルTGV、パリとミラノを結ぶアルテシアなどが運行しており、ルートは拡充の一途にあります。

車両のリニューアルも進められているTGVはインテリアもよりモダンに変身しました。メタリックな車両同様、車内も洗練されたシャープなデザインです。2007年に開通された東部ヨーロッパ線の車両には、クリスチャン・ラクロワがデザインしたシートが導入されました。どの座席もゆったりとして快適で、人気の地中海ではデュプレクス(2階建て)車両も走っており、開放感あふれる2階席から眺める南仏の風景は一段と美しいものです。

 

ユーロスター

ドーヴァー海峡にトンネルを建設するというアイデアはナポレオン一世の時代からありました。皇帝の失脚後、計画は立ち消えとなってしまいましたが、それから実に200年の時を経て、1994年に海峡トンネルが完成しました。同じ1994年にユーロースターもデビューし、一日がかりで移動していたロンドン~パリ間の移動を飛躍的に短縮しました。

ユーロースターはヨーロッパを代表する高速列車で、TGVの車両技術をベースに、イギリス、フランス、ベルギーの3国共同で開発されました。ロンドン~パリ間を約2時間15分、ロンドン~ブリュッセル間を約1時間51分で結んでおり、さらにディズニーランド・リゾート・パリの駅となるマルヌ・ラ・ヴァレへは週5便運行しています。
3ヶ国の最新技術を集結しただけあって、スピードだけではなく、真の国際高級列車と呼ぶにふさわしい快適な設備ときめ細かいサービスを提供しています。ガラス張りの専用ホームでチェックインし、国境審査を受けます。車内ではアテンドの徹底したプロ意識とサービスの質の高さに驚かされます。座席クラスはファーストクラスとスタンダードのほかに、ビジネスプレミアが用意されており、専用改札でのチェックイン、駅のユーロースターラウンジ利用と、とても好評です。
食事の充実度も非常に高く、ビジネスプレミアとレジャーセレクトでは時間帯に応じて朝食、ブランチ、昼食、アフターヌーンミール、夕食をコースで提供します。

ユーロースターは2002年から大々的なイメージチェンジを始め、各駅の専用ラウンジ(フィリップ・スタルクデザイン)やターミナル、車両内装、食器類、アテンドの制服(クリスチャン・ラクロアデザイン)などをリニューアルしました。また、2007年にはイギリス側の高速線が全区間完成したため、発着駅がウォータールー駅からセントパンクラスインターナショナル駅に移転し、英国初の高速専用線が敷設されました。


タリス 

 

パリ~ブリュッセル、アムステルダム、ケルンというEU経済圏の主要都市を結ぶ、人気のプレミアムトレインであるタリスが、2008年12月に新生タリスとして装いを一新しました。 
TGV車両をベースにしたボティーは赤く塗り直され、水平なメタリックな線が延びる車体は、今まで以上に際立った姿となっています。 更に、車内のインテリアは、新しい座席デザインや広くなった足元のスペース、荷物置場、ファーストクラスの各座席に設置された読書灯や電源など、ベルギーとフランスのデザイナーチームにより、一段とモダンかつ快適さを併せ持つ姿へと変貌をとげました。 

しかも、新しく変わったのは列車だけではなく、車掌やスタッフの制服も、ドイツ人デザイナーEva Gronbachの手によりエレガントかつ洗練されたものへと刷新され、新生タリスのモダンさとダイナミズムが余すところなく表現されています。

また、ビジネス需要が高いタリスならではのサービスとして、車内でWi-Fiを使ってのネットアクセスも可能となっています。
2009年12月13日以降は、ケルンやアムステルダムへの高速路線が開通したことにより、パリ‐アムステルダム間をダイレクトに3時間18分、パリ‐ケルン間を3時間14分、ブリュッセル‐アムステルダム間を1時間53分、ブリュッセル‐ケルン間を1時間47分で結び、更に時間的距離が短縮されました。

 

夜行列車

夜行列車は時間を有効に利用し、寝ている間に目的地に到着できます。コラーユルネアはフランスの誇る国内の長距離移動に便利な夜行列車で、クシェット(簡易寝台)で編成されている場合が多く、4名部屋と6名部屋が主なクラスです。一部の路線には1名部屋、2名部屋の個室寝台が編成されています。

スペインへ走るElipsos(エリプソス)やドイツを走るCity Night Line(シティナイトライン)、イタリアへ走るArtesia Night(アルテイシア・ナイト)などはホテルトレインとも呼ばれ、その充実したサービスを誇っています。