ブルゴーニュのロマネスク教会(サン・フィリベール教会、旧サン・ピエール・サン・ポール教会、サクレ・クール教会、ノートルダム・ド・ラ・シャリテ)

  • L'abbaye St Philibert

    L'abbaye St Philibert

    © Atout France/Daniel Philippe

ブルゴーニュのロマネスク教会(サン・フィリベール教会、旧サン・ピエール・サン・ポール教会、サクレ・クール教会、ノートルダム・ド・ラ・シャリテ) ブルゴーニュ fr

ブルゴーニュ地方は、11~12世紀に発展したロマネスク建築の中心地のひとつです。その背景には、910年創設のクリュニー修道院を本拠にしたいわゆるクリュニー派、1098年に興ったシトー派修道会、2つのカトリック修道会がブルゴーニュを拠点に活動したことが挙げられます。また中世の一大聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの街道筋にも当たり、膨大な巡礼者がロマネスク教会に詣でました。

ブルゴーニュ・ロマネスクの特質のひとつは、クリュニー修道院を手本とした教会が各地に建てられたことでしょう。クリュニーで装飾を手がけた彫刻家たちが、オータンや、ヴェズレーなどにも赴いたと言われています。柱の上の柱頭や、タンパン(扉上部の半円壁)を飾る豊かな彫刻は、ロマネスク鑑賞の醍醐味です。一方、華麗なクリュニー派への反動として、シトー派は装飾を排したより厳格な宗教建築を提唱しています。ここでは年代を追って、代表的な建築を紹介しましょう。


 

トゥールニュス

サン・フィリベール教会

初期のロマネスク様式を伝える
ソーヌ河畔の町に静かに佇むこの教会は、11世紀初頭から12世紀中頃の建築とされ、ブルゴーニュの初期ロマネスクの代表的建築と言われています。最も古い部分は地下聖堂と拝廊。後陣には3つの礼拝室が放射状に並んでおり、ロマネスク教会の特色である周歩廊が早くも登場していることに注目してください。身廊の天井を支える強固な柱、筒形ヴォールト(丸天井)や交差ヴォールトの存在にも、ロマネスク建築の萌芽がうかがえます。

内覧時間:
9:00~18:00

交通アクセス:
ディジョンから鉄道で約50分。シャロン・シュル・ソーヌからバスの便もあり、約40分。 

 

 

クリュニー

旧サン・ピエール・サン・ポール修道院

クリュニー修道会の威光を残す名刹
910年創建のベネディクト派修道院クリュニーは、全盛期の11~12世紀初めには1万もの修道僧を抱え、ローマのサン・ピエトロ教会が出来るまで世界最大の教会として君臨していました。革命期の破壊などで、現在は南袖廊を残すのみですが、“聖水” Eau bénite と呼ばれる高さ62mの鐘楼を見るだけでも、往時の規模が想像できるでしょう。付属博物館では柱頭彫刻が見られます。

交通アクセス:
マコンからバスで約30分。シャロン・シュル・ソーヌからバスで約90分。

http://www.monuments-nationaux.fr

 

 

パレ・ル・モニアル

サクレ・クール教会

クリュニーの修道院長ユーグの指示で、クリュニーの第3次建設とほぼ同時期の11世紀末~12世紀初めに建立。3つの放射状礼拝室を有する周歩廊、3層構造の身廊など、クリュニーをひと回り小さくしたような造りです。簡素な装飾もロマネスクらしい雰囲気。北袖廊の扉の装飾にはイスラム芸術の影響が見られます。

内覧時間:
通年9:00~19:00

交通アクセス:
リヨンから列車で約1時間45分。マコンからクリュニー経由のバスで約2時間20分。

 

 

ラ・シャリテ・シュル・ロワール

ノートルダム・ド・ラ・シャリテ

クリュニーの修道院に倣って建てられ、12世紀の完成時にはクリュニーに次ぐ、キリスト教世界で最大級のスケールを誇りました。ヴェズレー、フォントネーに次ぎ、ブルゴーニュ地方としては3つめの史跡としてユネスコ世界遺産に指定されています。ベネディクタン広場 Sq.des Bénédictins から、後陣と八角塔の絶妙なアングルが望めます。

内覧時間:
9:00~日没

定休日:
日曜午前

交通アクセス:
パリのリヨン駅から列車で約2時間20分。