ジャルダン・デ・プラント(植物園、パリ)

  • © Muséum National d'Histoire naturelle

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ジャルダン・デ・プラント(植物園、パリ) 57,rue cuvier 75005 paris fr

ルイ13世の時代に遡る歴史ある植物園。

敷地内に散策もお勧めの美しいフランス式庭園、博物館や動物園、植物学校がある。さらに比較解剖学と古生物学の博物館(Galeries d’Anatomie Comparée et de Paléontologie)、進化大陳列館(Grande Galerie de l’Évolution)もある。園内、奥の方にはかなり大きな温室(Grandes Serres)があり、熱帯植物、砂漠やニューカレドニアの珍しい植物を育てててる。さらに動物園(Ménagerie)もありの1800種類の動物(その内の3分の1は絶滅の危機に瀕している動物)がいる。

ここに足繁く通った画家の中の一人にアンリ・ルソーがいる。「ル・ドゥアニエ/税関吏」というニック・ネームを友人らから賜ったように、画家のルソーはパリの税関職員として働き、休みの日にはせっせと絵を描くという日曜画家だった。カラフルに、細かく植物や動物を描きく、かわいらしい作風。ところが、この植物のあるところに、こんな動物、いるの?、虎が牛を食べる?砂漠にライオン!?、なんで熱帯にサボテン!?という???で頭が一杯になることも少なくない。というのもルソー氏、本当に虎などがいるジャングルに行ったのではなく、パリにある植物園、動物園などで描いていたからである。

ここににある植物園ジャルダン・ド・プラントの温室は、鉄とガラスで作られた温室としては初期のもの(1834年)であり、この時代辺りに作られ出したパッサージュと同様、鉄とガラスで作られる近代建築の元祖的なものである。この温室が巨大になると1851年のロンドン万博での水晶宮、1900年のパリ万博のグラン・パレ、プティ・パレとなり、モネが描いたことでも有名なパリのサン・ラザール駅のように駅舎にもなり、パリのギャラリー・ラファイエットのようにデパートにもなる。

このような実に建築史的に掛け値なしに革命的な建物の中で、入り乱れる熱帯の植物を眺め、その背景の植物には似つかわしくない動物も描き込んでいた、ということになる。要するに、ルソーの描いたような幻想は、温室の中では可能である。実際、先に上げた進化大陳列館では動物の剥製が展示されており、アフリカのサバンナでは弱肉強食、食うか食われるかの仁義なき戦いを繰り広げているはずの動物たちが、仲良く列をなして行進しているではないか!!。実にルソー的であり、おそらくは温室からの影響なのであろう(?)と推測される。

冬は植物園の庭園の方は、春への準備のため、掘り返されていますが、温室に行けば、温室は楽しい。19世紀末ごろからは、余裕のある方々は家に温室を作って、そこをサロンにするのが流行ったというのも頷ける。(植物園はオートゥイユにもあるので、そちらもお勧め。)

 

住所 57 Rue Cuvier, 75005 Paris

 

最寄駅 RER・C線メトロ510号線 オステルリッツ駅、メトロ7号線、10号線 ジュシュー駅、メトロ7号線 プラス・モンジュ駅

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